超地球救済戦記!真・ダンザイオーΩ〈オメガ>~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下で無職童貞ニートの俺が全員滅ぼす!~   作:かにグラタン

43 / 421
第四十三話 真断罪王Σ 対 銀装天使アポリオン!仕事中に仕事と全く関係のない話をしていたり、人の悪口を言うやつは一輪車に乗って高速道路逆走しろ!

第四十三話 真断罪王Σ 対 銀装天使アポリオン!仕事中に仕事と全く関係のない話をしていたり、人の悪口を言うやつは一輪車に乗って高速道路逆走しろ!

 

「シンゴォォォォォォォォォォォォォォーッ!」

深夜、入り口のドアが破壊された至高天関西支部の施設内に奇怪な叫び声が響き渡る。

ザフィエル戦で大ダメージを受け、エネルギーを大量に消費した僕を理性ではもはやコントロールすることのできない強い空腹感が襲う。

そう、だれでもいいから僕は人間が食べたかったんだ!

「また酔っ払いか!バカみたいにでけぇ声出してんじゃねぇぞ!近所迷惑だろ!」

断罪王Σに変神した僕は僕を酔っ払いと勘違いした男性職員の頭部にかぶりつき、そのまま全身も口内に含んで咀嚼する。

「たりねぇんだよ、こんなんじゃよぉ...!」

僕はエネルギーの節約のために、変神を解く。

全裸の不審者に気付いた女性職員が悲鳴を上げる。

「きゃああああああッ!」

「うるせぇぇぇぇぇぇぇッ」

僕も女性職員の悲鳴に負けないくらいの怒声を上げながら、女性職員の口に両手を突っ込む。

「あが...うごが...!」

「裂き乱れろやぁぁぁぁぁぁッ!」

そして女性職員の口に入れた両手をそのまま横に広げると、女性職員の頭部が血しぶきを上げながら横に真っ二つに裂ける。

僕は口から上がなくなった女性職員を丸のみして、咀嚼する。

防犯カメラの映像から僕の不法侵入に気づいた奴が鳴らしたと思われる非常ベルの音が施設内に響き渡る。

「すばらしいな...これで餌を探す手間が省ける」

武装した職員が全裸の僕を取り囲む。

「深夜に全裸で不法侵入とは...このイカれた社会付適合者め!」

「おめぇら至高天の関東支部はそのイカれた社会付適合者一人に潰されたんだぜ!」

「な、なんだと!では、まさか貴様が噂の...天使狩りの宅間セメル!」

「ほう、お前らが僕のことを知ってるってことはハルカも僕のことを認識してるってことだな...!とりあえず僕に殺される前にハルカの居場所を教えてもらおうか!」

「殺されるのは貴様のほうだァッ!銃撃開始ィィィィィィィッ!」

僕を包囲していた武装した職員が手に持った銃から一斉に銃弾が発射される。

「シンゴォォォォォォォォーッ!」

僕の筋肉が膨張し、皮膚を鋼鉄の装甲が覆う。

断罪王Σに変神した僕の鋼鉄の皮膚が四方八方から直撃した銃弾をすべて弾き返す。

跳ね返ってきた銃弾は銃を手にもっていた職員の体に直撃し、死体の山を築く。

「いただきます」

僕は銃を武装した職員を全員食べた。

ザフィエル戦で消費したエネルギーが回復していく。

どこからかラッパの音とバイクが走る音が聞こえる。

背後を振り向くと豆腐屋の制服に身を包んだ美少女がバイクにまたがっていた。

「お豆腐いる?ねぇ、いるでしょ?おいしいよ!」

僕は高速移動でバイクの背後に移動する。

僕はバイクの荷台に積まれた豆腐の入ったケースを両手で持ち上げて、思いっきり床に叩きつける。

床に大量の豆腐が散らばる。

「いらねぇよバーカッ!死ね!」

「あんた、売り物になんてことするのよ!」

「うるせぇ!建物の中にバイクで入ってくんじゃねぇよバーカッ!死ね!」

「不法侵入者に言われたくないわよ!」

「おめぇも不法侵入者だろバーカッ!死ね!」

「残念だったわね、私は銀装天使アポリオンの操縦者で豆腐屋のリンナよ!」

「仲間が皆殺しにされてんのに不法侵入者に豆腐売りつけてんじゃねぇよバーカッ!死ね!」

「あんた!さっきからバカバカうるさいのよ!私が本気出せば、あんたなんて即死なんだから!」

僕はリンナに向かって両手の中指を立てながら太極拳を行う。

「うるせぇ!バーカッ!死ね!バーカッ!うるせぇ!死ね!バーカッ!うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!バーと思わせてからの死ね!」

「その言葉必ず後悔させてあげるわ!出でよ!アポリオン!」

リンナが天井に向かってラッパを吹く。

至高天関西支部が爆発し、煙の中から巨大人型兵器・銀装天使アポリオンが姿を現す。

「豆腐の仇うたせてもらうわよ!」

アポリオンの巨大な手が、断罪王Σに変神した僕の体を握りしめる。

「シンゴォォォォォォォォーッ!」

断罪王Σの筋肉が膨張し、皮膚を鋼鉄の装甲が覆い、全身が巨大化する。

断罪王Σを掴んでいたアポリオンの手が爆発を起こし、瓦礫の山と化した至高天関西支部に真断罪王Σとアポリオンが向かい合う。

アポリオンの全身から目に見えない衝撃波が放たれる。

しかし、真断罪王Σにはなんのダメージも発生しない。

だが次の瞬間、僕の目の前に豆腐の製造過程の映像が流れる。

「これがアポリオンの脳波攻撃、アポリオンウェーブよ」

「貴様、こんなふざけた映像を俺に見せてなにがしたいんだ!お前は本当に僕を倒す気があるのか?」

「もちろん、そのつもりよ。でもその前に、あんたが今日、台無しにした豆腐がどういう過程で作られているのか知ってほしいのよ」

「それは、つまり、お前はいつでも僕を殺せると、そう言いたいのか?」

「その通りよ、でも今は豆腐の製造過程の映像を見なさい」

僕の目の前で豆腐の製造過程の映像が流れ続ける。

「豆腐はとっても体にいいのよ!」

リンナの両親と思われる老夫婦が手慣れたしぐさで豆腐を作っている。

「あれはお前の両親か」

「そうよ、この辺で豆腐屋を営んでいるわ。私も今日みたいに手伝える日は手伝ってるのよ、私の夢はお父さんとお母さんが作った豆腐で世界中のみんなを笑顔にすることなの」

俺はこの世界の全てが記された終末黙示録にアクセスしてリンナの両親は経営している豆腐屋の住所を特定した。

両目をつぶると、アポリオンウェーブにより遮断されている現実の景色がぼんやりと脳内に浮かんでくる。

視界が悪いが、おそらくこの辺のはずだ。

「終末のォォォォォッ!シグマブラスタァァァァァァァァッ!」

真断罪王Σに変神した僕の全身から放たれたビームの雨がリンナの両親が経営している豆腐屋のあるあたりに降り注ぐ。

「どう、あんたがバカにしてた豆腐のすごさ思い知った?」

「いいのか、豆腐の話なんかしていて」

「あんた!まだ豆腐のことバカにしてんの?」

「お前の両親が経営している豆腐屋のある町あるだろ、今、火の海になってるぜ」

「ほ、本当だ!あんたなんてことを!でも私のアポリオンウェーブの影響下にありながらなぜ、攻撃できたの?」

「五感で感じることができなければ、心の目で確かめるだけだ。お前の両親も両親の豆腐屋、俺はお前の大切なものを今、粉々に破壊してやったぞ!どうする?まだ生きるのか?」

「あ、あんただけは絶対に許さない!アポリオンウェーブ最大出力!」

僕の目の前が真っ白になる。

僕は気がつくとリンナの両親が経営している豆腐屋の作業場にいた。

「今日からこの店で働く、宅間セメル君だ、みんなよろしくな」

僕の目の前には豆腐屋の作業服に身を包んだ従業員達がいる。

「僕の名前は宅間セメルです、今日からお世話になります。よろしくお願いします」

僕の脳はこれがアポリオンウェーブによる幻覚であると警鐘を鳴らしている。

豆腐屋のみんなは本当に優しくて僕はすぐに仕事を覚えることができた。

お昼休みになると、お弁当の中身がイヌサフランと大量のムカデだった僕を心配した、リンナのお父さんがムカデ弁当の代わりに豆腐を食べろと言ってきた。

僕はリンナお父さんに素手で手渡された豆腐を食べた。

とてもおいしかった。

豆腐の味は高熱を出して洗面器に吐しゃ物を吐き出したばかりの口腔内に充満する強い酸味を思い出させる。

僕は感動のあまり、作業場のキッチンから包丁を持ち出して、僕にやさしくしてくれた豆腐屋の従業員たちを斬殺していた。

僕は豆腐屋の従業員たちに感謝の言葉を送りながら、包丁で従業員達を切りつける。

「今日まで本当に色々お世話になりました!」

僕に斬殺された豆腐屋の従業員たちは皆、笑顔を浮かべながら両手に持った募金箱を天にかざしている。

リンナの両親の肉体がアイスクリームのように溶けていく。

募金箱に、リンナの両親の顔が印刷された紙幣がたまっていく。

そして募金箱がいっぱいになると、募金箱が炎に包まれて豆腐屋の作業場を火の海にしてしまう。

僕はそこで、なにもしないまま、逆立ちをしている。

ここから逃げなければ焼死するとわかっていながら、逆立ちを続ける。

僕の体が火の海に包まれる、僕に斬殺された豆腐屋の従業員たちが満面の笑みを浮かべ涙と鼻水を流しながら逆立ちをしている。

でも逆立ちを続ける豆腐屋の従業員の目と鼻から流れる涙と鼻水は重力を無視して天井に向かって流れている。

リンナの両親が溶けてできたアイスクリームが作業場に広がる炎を鎮火して、作業場に歓声が上がる。

作業場のロッカーからもう一人の宅間セメルが現れて、逆立ちをしている僕に話しかけてくる。

「お前の先祖は三輪車の運転免許を持っていない、その理由をお前はあと三秒以内一文字以内で俺に説明しなければならない」

「セッ●ス‼」

僕は身体が大人のまま、産声を上げながらベビーカーに乗った状態で四方八方に色とりどりの花が咲いた宇宙空間を走り続ける。

目の前が閃光に包まれる。

気がつくと、僕の前には機能を停止したアポリオンが地面に横たわっている。

おそらく、アポリオンウェーブの出力を最大で発射したために、操縦者であるリンナ自身にもアポリオンウェーブの幻覚が発動したことが原因だろう。

今、リンナは自分が最大出力で放ったアポリオンウェーブを浴びて、いったいどんな幻覚を見ているのだろう。

僕はリンナの意識が現実に戻ってくる前にリンナとアポリオンを食べた。

「発動者さえ巻き添えにするアポリオンウェーブを搭載したアポリオンの力、頂いたぞッ!」

変神を解いた僕は至高天中部支部に向かって歩きだす、もちろん全裸のままで。

 

次回予告 第四十四話 真・断罪王Σ 対 銀装天使バトラエル!非正規労働者を馬鹿にする専業主婦は旦那に浮気されろ!

 

 

 

 

 

 




次回もお楽しみに

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。