空蓮です(`・∀・´)
5年ほど前にカクヨムで投稿した360字の超超短編小説をハーメルン仕様にリメイクしました。
暖かい雰囲気の作品を暖かい目で見てくださると光栄です( *`ω´)
——三月吉日。
今日は私、
春になり、もうすっかり暖かくなってきたと思っていたのに、今日の空には、はらはらと雪が舞っていた。
とある少女小説の中では、春に降る雪は、
学生の頃からずっと好きだった人と今日、結婚式をあげることのできる私のことを親戚や友達だけじゃなく、天使たちまでもが祝福してくれているのかもしれないと思うと、なんだか嬉しくて思わず笑みがこぼれてしまう。
「え、なに? 遥歌ちゃん。どうしたの?急にニコニコしだして」
『ううん。なんでもないよ。花奏くんと結婚出来るの、幸せだなぁって思っただけ』
「? そっか。僕も遥歌ちゃんと結婚式あげれて幸せだよ」
そう言って、少し首を傾げながらもニッコリと笑いかけてくれる花奏くん。
私の小さな表情の変化にもすぐに気づいてくれるこの人のことをすごく愛おしく思う。
天使にまで祝福してもらったからには、その期待に応えて幸せになれるように全力で頑張らないとかな。そう私は思った。
「最近は暖かくなってきたと思ってたのに、今日は雪が降ってるね、遥歌ちゃん」
『そうだねぇ、花奏くん』
「また冬に逆戻りしちゃうのかなぁ?」
『どうだろうね。また寒くなっちゃうんだったらやだね。』
「せっかくの一生に一度の遥歌ちゃんとの結婚式の日なのに、晴れなかったね。」
そう言って、ちょっとシュンとしてる花奏くん。可愛い。
『雪が降ってるって言っても今は、はらはら程度だから。私達の式の邪魔にはならないんじゃないかな。それにねぇ、花奏くん? 春に降る雪ってね……』
いや、今はまだ言わないでおこう。もっと、日常のなんでも無いようなふとした時にまた、思い出したように教えてあげよっと。心の中でそう思い、いつか来るかもしれない“その時”に幸せな気持ちになれることを想像して私はまた笑みをこぼす。
「なぁに? 途中で止められるとすごい気になるんだけど。また意味深そうにニコニコしてるし。流れからして悪いことじゃないんだろうけど、気になるから教えてよ」
そう、笑いながら言われるが、今はまだ、
『ひ・み・つ!』
現実的に考えると、結婚式直前にこんな会話が行われる暇はなさそう...
作中の「とある少女小説」は、折原みとさんの天使シリーズです。割と昔の作品ですが、気になったら読んでみてもいいかも。