さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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何度でも戻ってくるさ


復帰戦

復帰することになった。

夏ではあるが今回走るレースは『新潟記念』とかいうらしい。

出走馬も多分会ったことのないヤツらばかりが集まっている気がする。

 

指示されたとおりにレースを走ってみたけれど特段不調とかいうのはなさそうだ。

よかったよかった。

シルバーバレットの復帰戦は新潟記念だった。

休養明けだが前回の毎日王冠の勝ち方がよかったからか、まずまずといった人気だったが、今回も変わらず逃げ切り勝ち。

 

シルバーバレットのこれからの予定は様子を見ながらではあるが、一度短距離と長距離を走らせてみようということになっている。

短距離ではスワンステークスを、長距離ではステイヤーズステークスを。

その結果によって来年からの始動が変わるのだという。

秋になって走ったレースはいつもより随分と短かった。

はて、と思いつつも走り終えてみたが、何だか後ろでは大変なことが起こっていたようである。

多少気になったが世話役の人に引っ張られて帰ることになった。

今回の距離を走ってみてもう少し長い距離がいいなぁと思った。

あれほど短くてはスパートもかけられないので。

 

 

冬になると今度は長い距離を走った。

これほど長い距離のレースがあるとは…!

いっぱい走れて僕はとても満足である。

いっぱい走れてご機嫌な僕に世話役の人がリンゴをくれた。

うまうま。

シルバーバレットの距離適性的にやはり短距離はやめておいた方がいいのだろうということになった。

スペック的には問題なく勝てるのだがシルバーバレット当馬が短距離を走ることに難色を示していたのだ。

あの子は走ることが好きな馬である。

 

そして、体格的に不安だった長距離に関しては楽しげに走り、スタミナも問題なかったために、来年のダイヤモンドステークスで様子を見てから行けるなら天皇賞・春に行こうという話でまとまった。

 

この前のステイヤーズステークスでもいつもと変わらず後続を引きちぎっての勝ちだった。

今度こそG1をシルバーバレットに取らせるのだ。

冬は寒くていけないなぁと思いながらチクチク痛みで存在を主張している火傷跡のことを思う。

僕が今いるところは雪が積もっている。

まぁ雪国のように白い壁になってる〜というほどではないが。

だが、人間時代の僕が住んでいたところはなかなか雪が降らないところであったので積もっている雪を見てちょっとばかし心が浮ついてしまっているのも事実。

 

『にゃあ〜ん』

 

雪を見ていると僕の馬房にいつの間にか入ってきていた野良猫氏に寒いと文句を言われてしまった。

今の僕は野良猫氏専用の毛布なのである。

そそくさと元の位置に戻ると「くるしゅうない」とでもいう風にあくびをもらうのだった。




僕:走ることが好きなウッマ。ついでに猫も好き。
距離適性的には短距離cマイルb中距離a長距離aみたいな感じ。
長く走れれば走れるだけ満足するタチの模様。
どうやら天皇賞・春を目指すようだが…?
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