さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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何でもする。



守るためなら

何だか嫌な予感がした。

それは物の見事に当たっていた。

 

「…とうさま?」

「大丈夫だから。…みんなで静かにして、お父さんがここを開けるまでジッとしててね?」

 

始まりは深夜の物音。

まだ幼い我が子たちを寝かしつけていた時に唐突に聞こえてきた窓ガラスの割れる音に僕は子どもたちの静止を振り切って部屋の外に出た。

なにせこの家には子どもたちを守れるような存在は僕しかおらず。

しかも僕自身のネームバリューから、この家の立地は人里少ないところにあって。

そして警備会社等も契約が進んでいた途中ということもあり…。

 

「ッ゛!?」

 

不意に、頭に衝撃が走る。

それから一瞬間を置いて、顔をぬるりとしたものが垂れていくのに殴られたかと理解しつつ、反射で足払いをかける。

すると見事に引っ掛けれたようで「うわっ!?」という声とドスンと倒れた音が響くが…。

 

「テメェ!」

「っぐ!?」

 

どうやら、一人だけではないようで。

起き上がろうとしたところを殴り飛ばされ、そのままウマ乗りになられて殴られる。

 

「テメェのせいで!俺たちの人生めちゃくちゃだ!」

「っ゛……ぐッ……!」

「お前が成功なんてしなければ!」

 

顔面を何度も殴打されながら僕は昔のことを思い出していた。

ああ、そうか。こいつらは、あのころの……。

とはいえ、

 

「癪だが、曲がりなりにもコイツのガキだ。しかも母父は歴戦の名バたちだから…」

 

下卑た笑い声。

 

「せいぜい、最期だから───いい声で啼けよ?なぁ?」

 

ぞわりと全身の毛が逆立つ。

僕は反射的に体を動かした。

そして、それがいけなかったらしい。

 

「あ゛っ!?」

 

僕の上に乗ってた男の一人がバランスを崩してそのまま吹っ飛ぶと……その頭がガラスを突き破って外へと。

 

「……は?」

「な、なんだ!?何が起こったんだ!?」

 

突然のことに他の男たちが動揺している中、僕はすぐに火事場のなんちゃらというのか、他の下手人たちをちぎっては投げちぎっては投げした。

ちゃんと気絶()するまで追撃を続け、やっと警察が来たころには僕の顔は腫れるところは腫れてるし、血が出てるところは出てるし、長い髪の一部は抵抗の途中で千切られ…と酷い有様だった。

そうして、僕は病院にinされ、子どもたちは無事保護され…。

 

「とうさま!だいじょうぶ!?」

「お怪我は!?」

「大丈夫だよ〜」

 

けれど、…リリィとかの方に連絡いっちゃったのはマズったなって。

だってリリィが許すわけないじゃん、色々と。

しかも、よりにもよって、ねぇ……。

いや、今はもう関係ないか。

 

「とうさま?」

「……ううん、何でもないよ」

 

僕はニッコリと微笑みながら子どもたちの頭を撫でるのだった。

 





僕:
シルバーバレット。
何とかなった。
きっと子どもを守るためならタヒも辞さないタイプ。
ちゃんと血筋なんだ。
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