さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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仲良く暮らしてます。



みんないっしょ!

気づけば一妻多夫みたいになっていた。

いや、誰かひとりを選べなかった僕も悪いけれど、みんなもみんなだ。

僕がひとりを選べないならもう全員で共有しちまおう…なんて。

あの時は驚いたよなあ。

ただの宅飲みだと思ってたらそのまま…。

まあ、みんなのことを平等に好きだったから結局はなるようになって現在なんだけど。

 

「おはよう」

 

そうして、僕らは全員で大きな家を建ててそこで暮らしだした。

元々全員が一流アスリートであったため、資金は豊富で、なんだかんだといろいろある家になった。

 

「ああ、おはよう」

 

爽やかな笑みを浮かべる伴侶のひとり。

男も女も魅了するはずの笑顔は僕にだけ向けられるのだとか。

ああ、今日も素敵な人だな。

寝癖を適当に手櫛で直すと朝食の席に向かった。

 

「ん」

 

暖かいご飯に味噌汁、鮭の塩焼きに温泉卵、青菜のおひたしと漬物もある。

 

「ごめんね、作ってもらって」

「…いつも頑張ってもらってるからな」

 

普段は僕が基本的な家事を担っているのだけれど、ほんの時おり伴侶であるみんなが代わりに作ってくれる。

 

「好きだよ」

 

ちゅっと頰に軽くキスをされる。

 

「私もだ」

 

他のみんなはまだ起きてこない。

そうして、僕らは今日も愛を確かめ合う。

ああ、なんて幸せな日々なんだろう。

 

「あっズルい!」

「ちっ」

「おはようみんな」

 

とか言ってたら起きてきたね。

コラ、見るからに嫌そうな顔しないの!

ほら抱きしめてないで離して離して。

みんなのご飯つがなくちゃいけないんだから。

 

「……お前が先に離せ」

 

…はいはい。

 

「幸せだな」

 

僕はお椀を手につぶやく。

みんなも幸せそうに笑ってくれている。

ああ、今日もなんて素晴らしい日なんだろう!

それはそれとして。

 

「ズルくないか?」

「起きてくるのが遅い方が悪い」

「じゃあシルバーの寝顔見たくないの?」

「見たいが????」

「まあとりあえずどっちも取るのは無理って話でしょ」

「それもそうか」

 

今日も今日とてみんなで仲良く。

たまに喧嘩はするけれど、僕らはそれなりに平和に暮らしている。

いやまあ、正直なところ誰に一番愛されてるかって訊かれるとちょっと困るけれどさ……。

でも、僕はみんなのことを愛しているし、みんなは僕のことを愛してくれている。

それで十分じゃないかな?

 

「じゃ明日は私が作ろう」

「あ、アタシもやる!」

「なら他は洗濯と掃除だな」

 

……いやまあ。

団結力があるのはいいことだよね!

 

「で?」

「……はい?」

 

いや、なんで僕が正座させられているの?

 

「今日は無理しないでっていったよね?」

「無理してないです…」

「じゃあみんな〜、シルバーのことベッドに連れてって寝かせるよー」

「やだ〜!!!!」





これが銀弾クオリティですわ。
重しもいっぱいになったしね!
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