さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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まぜまぜ。



血筋が故に

「よう、スカイ」

 

ふらりと現れたシルバーチャンプにセイウンスカイは顔をしかめた。

自分たちはただのクラスメイトなだけで、他のメンツと比べるとそこまで仲良くは無いはずなのに最近やたらと話しかけてくる。

まるでスカイに特別な感情を抱いているかのように、あの手この手で近寄ってくるのだ……まあ、セイウンスカイからしてみれば役得なのだが。

 

「どうしたのシルバー? お散歩中?」

「そうかもな」

 

「隣いいか」と言うのに首を縦に振れば静かにストンとシルバーチャンプが隣に座った。

 

「そっちはどうだ?」

「それなりだね〜……いやー、大変だよ」

 

なんて、のほほんとした会話を繰り返している。

木陰で木漏れ日を浴びて他愛のない話をするこの時間は悪くないと思うし、他の同級生と比べたら楽に話せる方だと思う。

しかし、セイウンスカイはシルバーチャンプともっと距離を縮めたいと思っている。だが、その方法が分からないのだ。

 

「なあスカイ」

「んー?なにー?」

 

そんなことを考えていると不意に手を握られる。

それにドギマギとすれば、

 

「…お前の血、繋げさせてくれないか」

「え」

 

はたりと目を見開けば、目の前の顔は真剣だった。

 

「ほら、俺の血筋ってさ」

「後悔はさせねぇから」

 

そう言って、シルバーチャンプはセイウンスカイの首元に顔を近づけた。

「なっ……!」と息を呑んだがもう遅い。

 

「考えといてくれよ」

 

それは、暗に「従ってくれるよな」と言外の意味が込められているようで、ゾクリと悪寒が走った。

そして首元に感じる鋭い痛みに視界がパチパチと瞬く。

思わず首を押さえたが、痛みはすぐに消え去った。

 

「……え」

「予約」

 

クスリと笑われて、茫然とする。

「ちゃんと考えとけよ」と告げられれば、シルバーは立ち上がってどこかに行ってしまった。

 

「な、何だったんだろう……」

 

セイウンスカイは呆然とするしか無かった。

 

 

「後悔しなかったろ…?」

 

クスクスと笑う彼の傍には彼の孫であり、我が子である子どもがキャラキャラと笑っている。

 

「あの時のお前、すごく不安そうだったからさ。俺……うん、俺はお前を救いたかったんだ」

「……ごめんね」

「なんで謝るんだよ。お前は何も悪くないだろ?」

「でも……」

 

するとシルバーチャンプはそっと頭を撫でた。

 

「…今回もまたいい子が生まれるだろうさ」

 

クスクスと笑う姿はあの頃とは似ても似つかず、まるで傾国のようで。

それでもどうしようもなく離れがたくて…。

 

「いい子いい子」

「……」

『じーちゃ』

「ん、おじいちゃんと遊ぼうなあ」





自分には才能がないと思っているので、自分の知る才能のあるヤツの血をまぜまぜしてる系シルバーチャンプ概念。
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