結果は出すさ。
「よォ、スカイ。ウチの娘が迷惑かけてないか?」
「いや、別にぃ?」
「そ。なら、よかった」
彼-シルバーチャンプがことあるごとに彼自身の娘を自分に紹介してくれるようになったのはいつ頃からだったろう。
初めは冗談だろうと思っていたのに、あれよあれよという間に彼の多くの優秀な娘を紹介されて、今ではこうして何人目かも数えることをやめてしまうくらいには…我が子が生まれていた。
「あの子も強いみたいで…、そういやキングんとこのも同い年だったっけか」
キャラキャラと笑う姿は無邪気な風に見えてあまりにも凶悪で。
今のように手を差し伸べる姿はまるで悪魔のよう。
『お前らの血を残したいんだよ』とは聞き心地のいい言葉だが、その実は自分たちが彼から離れられないように"支配"しているかのようで。
その掌に縋りつきたいと、いつまでも縋っていたいと思わされてしまうような……そんな魔法のようなもの。
「お前らを利用させてもらってるけど、俺は母父だから。そのうちあの子たちもお前の血を継ぐんだろうなあ…」
ニコニコと笑う姿は穏やかだけれど。
あまりにも優秀な娘たちを好き勝手に宛てがって、あまつさえ一度終えると次から次へと別の牡バにまたその娘を宛てがっていく。
血は紡いでも心までは繋げてくれない、情のかけらもない悪魔。
「ま、あの子たちが続く限り俺の名前も残るしな」
「そ」
彼の一族は牡バよりも牝バの方が比率的には生まれやすく。
代々牝バが生まれると、その血を残すために相手にふさわしい牡バを見繕うのだと。
「これからも末永くよろしくな」
「はいはい」
「……ねぇ、チャンプ」
「ん?」
「……いや、なんでもないよ」
*
「…お前、相変わらずだな」
「はい?」
「また、会いに行ってたんだろ」
「そりゃあ同期ですし」
穏やかに笑う姿は、周りからどんな風に見られているのか知らないのだろう。
「……お前を独り占めしたい奴はごまんといるんだろうな」
「俺、そんなモテないですよ?」
「……..お前さァ」
お前がお前だからこそ……否が応でも周りが放っておかないんだと言いたいのに上手く言葉に出来ない。
所詮は自分も同じ穴の狢であり、自身と同じ穴のムジナが何人もいるのがわかっているからこそ、未だにこうしてお前に踏み込めないでいる。
いつかこの男が自分の元に堕ちてくれればいいのにと願いながらも、こうして近くにいることを許されているのが奇跡のようで。
「で?今回はお前のご期待には添えたわけか?」
「そうですね」
やっぱアイツの血だな…って思ってるシルバーチャンプさん(とくせい:どんかん)。