さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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いっぱいかんそうほしいよね(こなみかん)。
それはそれとして困惑中という話。



星から手を伸ばされて

(な、何で可愛がられてるんだろう…?)

 

その日、シルバーチャンプはシリウスシンボリの膝に乗せられ頭を撫でられていた。

特段関わることのない先輩の膝の上に乗せられているところから分からないのに、それに頭を撫でられるという行為が重なって混乱する。

何故こんなことになっているのかと言うと、話は30分ほど前に遡る。

シリウスシンボリが突然やってきて、シルバーチャンプに自分のトレーニングの相手をすることを命じた。

それに困惑の感情を抱きつつ承諾するシルバーチャンプだったが、そのトレーニングを終えて部屋に戻ろうとした時にシリウスシンボリから呼び止められたのだ。

 

『おい、ちょっとこっち来い』

『え?は、はい……?』

 

そしてそのままシリウスシンボリの膝の上に乗せられ、現在に至るという訳である。

 

「あの……何故俺はシリウスシンボリ先輩の膝に乗せられているんでしょうか……?」

「あ?んなの決まってんだろ。お前が可愛いからだよ」

「????」

 

シルバーチャンプはシリウスシンボリの答えに困惑した。

 

(か、可愛いからって……何でだ?)

 

そんなシルバーチャンプを気にも留めず、シリウスシンボリは話を続ける。

 

「お前、何か好きなもんとかあるか?」

「え?」

「好きな飯とかそういうの」

「え、えっと……特にこれと言っては……」

「ふーん。そうか」

 

そう言うとシリウスシンボリはまたシルバーチャンプの頭を撫でた。

 

(な、何なんだろう……)

 

困惑しながらも大人しくされるがままになるシルバーチャンプ。

そんなシルバーチャンプをシリウスシンボリはただ見つめていた。

 

(可愛いなこいつ)

 

そんな感情を抱きつつ、シリウスシンボリはシルバーチャンプに問いかける。

 

「じゃあお前、何かして欲しいこととかねぇのか?」

「え?」

 

ただ撫でるだけで困惑する後輩に庇護のような感情を抱きつつ、シリウスシンボリは更にシルバーチャンプに問いかける。

 

「お前が望むんなら何でもいいぜ?」

「えっと……えっと……?」

 

『うーん……』と唸るシルバーチャンプを、シリウスシンボリは急かしたりせずに待っていた。

 

(何とかしないと……)

「あ!ありました!」

 

何か思いついたのか声を上げるシルバーチャンプ。

そんな後輩にシリウスシンボリは問いかける。

 

「お、何だ?言ってみろ」

 

そんなシリウスシンボリに、シルバーチャンプは。

 

「オグリ先輩と仲良くしてください」

「……は?」

「え、いや、だって…おふたり、あんまし仲良くないでしょう?」

 

『だってシリウス先輩、オグリ先輩と仲良くしてるとこ見たことないですし……』と続けるシルバーチャンプ。

そんな後輩にシリウスシンボリはため息をついた。

 

「あのなぁ……別にそんなんじゃねーよ」

「えぇ……でも……」

「いいか?別に私はアイツが嫌いな訳じゃねぇ」

 

そう言ってシリウスシンボリはシルバーチャンプを撫でながら話を続けた。

 

「ただ距離を取ってるだけなんだよ。こうすればお互いやりやすいだろ?」

「そうなんですか……?」

 

いまいち納得がいってないようだが、シルバーチャンプは簡単に言いくるめられるので。





【銀色の王者】:
シルバーチャンプ。
シンボリの一等星さんに可愛がられて困惑。
多分何やかんや史実での養父(嫁の父連中)に可愛がられてそう。
よしよし。
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