さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

1106 / 1416

大きい邸宅で親族一同暮らしてる感じ。



賑やかな家

ウチの家はこう…なかなかに賑やかだ(意訳)。

ウチが本家だからというのもあるが家業が家業であるからして…。

 

「…あの子たちが来ないところでやってね」

 

僕だけしかいないからよかったものの。

家入ったすぐで尋問()を始めるのはやめて欲しい。

ちゃんとそれ専用の地下室があるのに我慢できなかったのか。

 

「やれやれ」

 

久しぶりの大捕物だったって言われればそうだし、それで気が立っていると言われればそうなんだけど。

でも、我慢ぐらいはして欲しいものだ。

だってきょうだいでも末に近い方の子はようやっと小学校上がったくらいだよ?

そんなのであんなの見たらトラウマ必至じゃん。

 

「……変なことはしなかったんだね」

『しませんよ。情報取らなくちゃいけないのに』

「……せめて、殴るくらいはすればよかったじゃない。いや他が暴力的すぎるか」

『ですです』

 

今回の陣頭指揮をとっていたのは比較的穏健なヤツで。

思った以上に綺麗な…に「何もしなかったの?」と問えば、そういやそうだったという返答が。

そりゃあ穏健なこの人が殴ったりなんかしたら他のが「あ、いいんだ」って我が意を得たりするもんね。

……なんていうか、この家……ヤバいのしかいないなあ。

 

『あ、今読みます?』

「ん。ちょうだい」

『どうぞどうぞ』

 

……これ読んだらおじいちゃんに回さなきゃなあ。

「大丈夫そう」って言っといたけどやっぱり駄目みたい。

こんな人たちを野放しにするなんて怖すぎるもん。

危ないなぁもう。

なんであんなのがいるんだろ。

しかもうじゃうじゃ。

……まあ、確認しないわけにいかないけどね。

 

 

この家の人間は攫われやすい。

しかしそれでいて腕っ節は滅法強いので気がつけば自衛団という名の…まあ、そこそこ有名な家になっていた。

やられたならやりかえすし、家の人間に酷いことした奴は生まれてきたことを後悔させるくらいには…色々と。

とはいえ詳しい部分は成人前なのでほとんど知らないんだけどね。

 

「今日も大暴れだなあ」

 

慣れた手つきで手当をしていく。

ホント、攻撃が最大の防御を地でいく人々ばかりだから包帯の減りが早いのなんのって。

 

『いてて』

「はいはい、もう少しで終わりますよ」

『……はあい』

 

もう慣れたものである。

だって幼い頃からそうだもの。

それはそれとして。

 

(少しばかりは、平穏な日々が送れるといいなあ…一週間くらい)

 

腹いせに包帯をキツめにキュッとしめつつ。

ああ次は夕飯の手伝いに行かなくちゃなんて。

 

(人が多いからね、仕方ないね)





当人たちは慣れてるが傍から見るとね、っていう。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。