さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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※自身がどう思ってようとみんな才能があります。



自分よりも

ジョージシルバーは親族内の同年代の中で一番の年上だった。

とはいえあまり年は変わらないのだけど。

 

「ジョージ、にいちゃ…」

「おう」

 

自分を一心に慕ってくれる年下にジョージシルバーが可愛がらないはずもなく。

その子がトレセン学園に来る頃には、自分が入っていたチームにおいでと誘うぐらいには可愛がっていた。

そんな子が自分の後をついて回るのが嬉しくて。

 

「お兄ちゃん待ってるからな!」

 

そんな弟分がチームに入ったばかりの頃。

 

「……」

 

ちゃんと学園に入り、レースを学んだことによって理解した。

可愛がっている弟分が…己より、才能があるのだと。

脚こそ少しの不安材料があるがそれを差し引いてもお釣りが来るほどの走行速度と、ここぞという時の度胸・闘争心。

素直で努力家、頭だっていい。

そんなの、普通なら嫉妬なりなんなりするだろうが…。

 

(さすがオレの弟分!!!!)

 

ジョージシルバーは兄貴である。

兄貴が弟を疎んだりするものか。

というか、嫉妬云々の以前に弟分がすごいのは、ジョージシルバーにとて喜ばしいことであったので。

いつか二人で世界をぶっちぎる。

そんな夢を思い描いていた彼は。

 

(すごいすごい!!)

 

チームに入って間もない……それこそまだ素質が開花しきってない状態でも並外れたタイムを出す弟分に鼻高々だった。

よくやった!

さすがだぞ!!

でも体のケアはしっかりと!!

そんな弟分の凄いところを散々本人に伝えたし褒め称えたし、練習後に「オレのチャンプ〜♡」と愛も伝えた。

昔と変わらず照れ照れになる姿に、あぁオレの弟分はなんて可愛いんだと愛が爆増した。

だが弟分はそんな兄の好意を素直に受け止め切れなかったらしい。

 

「す、好き……って……俺もうこんな図体なのに……!!」

 

ぽぽぽっ!と赤らめる頬といい、もじもじする姿といい、控えめながらも嬉しそうに細まる瞳がとても可愛くて。

たまらず頭をなでくり回すジョージシルバーに弟分の混乱は加速しまくったけども。

 

「……そ、そういうところが可愛いんだよオレのチャンプ!!!!」

 

「こんな図体」といってもまだまだ小さいし、きっと成長期が来てもあまり変わらないだろう(一族的な傾向からして)。

それでも可愛くて堪らないのは、ジョージシルバーにとって弟分が特別である証左に他ならない。

 

「はぁ?なにそれ……可愛いとかバカじゃん」

「照れてるチャンプも可愛いなぁ〜!」

「……だから!!」

 

愛してる!!と叫んで抱きしめた。

何気にお返しのハグも頂いたのでこれはこれでお兄ちゃん大満足である。

そんなこんな、愛を叫ぶ兄貴分と、それを必死に押し退ける弟分の攻防が日常茶飯事な二人であったが。

 

「……アイツは?」

「え?あぁ、同室のステイゴールド先輩。そういえば兄ちゃんと同級生だっけ?」

「まぁ…そうだな」





ジョージシルバー:
次世代の中では筆頭で兄貴分な感じ。
自分よりも才能がある()下の子たちを見ても嫉妬などなく「すごいすごい!」ばかりしてる。
自分には才能がないと言い張っては(それはこの血筋的にも基本そうですが)周りは…ね?
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