秘密裏に。
「こんにちは、××テレビです〜」
かけられた言語と、懐かしいテレビ局の名前に振り返ればそこには何年ぶりかの甥っ子の顔があって。
少し目を見開いたけども自分たちが親族だと紹介するような感じはなかったから求められるままに普通に接する。
「お家ついていっていいですか?」
「はい、大丈夫です」
家は綺麗に掃除してあるし、見せてはいけないものも特にない…はず。
一緒に連れてきた子どもたちを乗せ、先導運転して。
「ただいま」
『おかえりおじいちゃん!』
「はいはいはいはい」
ガチャっとドアを開けるとすぐさま子どもたちが抱きついてきて、少しよろめく。
「こら。荷物置いてからだって言ってるでしょ」
『えぇ〜』
「も〜!仕方ないな〜」
一番年長の子がさっさと荷物をまとめて持って行ってくれていて助かりつつもスマホを取り出す。
「帰ったよ〜」
それだけ告げて電話を切る。
そうして「お客様がいるからね」と子どもたちを引き連れつつ、家の中を案内していれば。
「…スー」
「ただいま、グローリー」
「ん」
ととと…と駆け寄って帰還のちゅーをする。
グローリーの方が身長が高いので頬に手を添えて、ちょっと屈んでもらうしかないから。
「おかえり」
『おかえりなさい、お父さん』
「……ただいま、みんな」
グローリーは僕からのちゅーに嬉しそうにして。
そして、その後ろにいる人たちを見て。
「……あぁ、そうか。今日はそういう日か……」
と呟いた。
「?」
そんな呟きは聞こえなかったのか、子どもたちが「だれ〜?」と駆け寄っていくのでそちらを優先させることにしたらしい。
「どういったことしてるの?」
「いまは家の中の案内かな〜?…あ、ご飯食べていきます?」
『えっ、あっ…?』
「いいですよ〜。子どもたちがたくさんいるので今さら何人か増えても変わらないので」
たくさんの人で食卓を囲んだ方が美味しいよね!と。
グローリーは少し躊躇ったものの、すぐに頷いてくれて。
「まぁ、……ゆっくりしていってください」
僕はみんなを連れてキッチンに入っていったのだった……。
*
「すいません、おじ様」
「…いいよ、仕事なんでしょう」
「まぁ、はい」
食事の時間になり、各々食べている中話しかけてきたインタビュアー──シルバデユールにグローリーゴアは言葉少なに返す。
シルバデユールはグローリーゴアの最愛であるサンデースクラッパの甥にあたり。
会ったのがもう随分前のことだから「大きくなったなあ」とグローリーはしみじみと思う。
「それで、……あの」
「ん?」
シルバデユールは言いにくそうにして、少し逡巡したあと意を決したように口を開く。
「……その、何かおじさんに無体とか強いてませんよね?」
「……あぁ」
そういえば、と思い出す。
最近全然そっちに連絡入れてなかったなあ、なんて。
「あの子が逃げ出していないのが答えじゃない?」
「まぁ…それはそうですけど」
親族だから心配なんだよ〜。