さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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朝までここで。



夜の中

言うなれば、ワーカホリックのようなものである。

 

「休みなよ」

「あ〜!!」

 

家事をする時以外、何をするにもちょっとしたストレッチだとか、軽い運動だとかをしている。

 

「昨日も寝られないとか言ってトレーニングしてたクセに」

「う゛っ、」

 

いくら現役のアスリートだからと言っても、まだ学生。

しっかり休まなければ、体を壊すに決まっている。

 

「ほら、」

「ん〜……わかったよ」

 

渋々といった感じでベッドに入る相手を見つつ、監視として傍で本を読んでおくことにする。

 

「おやすみ」

「おやすみ……」

 

しばらくすると規則正しい寝息が聞こえてくるが、

 

(これでも2~3時間経ったあとに起きるんだよなぁ…)

 

 

眠りが浅いのは最早生来のものと言っても過言ではなくて。

幼いころから昼寝すると眠れない人間だった。

ショートスリーパーというよりは、短時間睡眠で疲れがスッキリ取れてしまうタイプ。

 

「ん゛〜……」

「おはよう」

「……おはよ」

 

寝起きの親友は不機嫌な顔を隠さない。

それでも、朝ご飯を食べているうちに機嫌は直るのだから単純なものだとも思う。

とは言え、

 

(……寝れない……)

 

健康優良児の親友とは違い、僕は横になって目を瞑っても全く眠気が来ないのだ。

横の親友は5分と経たずにスヤスヤ眠っているのに。

 

(……暇だな……)

 

スマホを弄ろうとしてもすぐに飽きてしまうし、寝ているキミを起こしたら悪いと結局リビングの方へ。

 

(仕方ない……)

 

ぐぐ〜ッと体を伸ばす。

それでも、眠気はやってこない。

 

(…散歩でも行くか)

 

留学生用のアパートメントだというこの建物の近くには歩いて1分と経たずにそこそこの広さの公園がある。

昼間は親子連れ等で賑わう場所だが…。

 

(静か)

 

この服装でも大丈夫だろうと外に出たがやはり夜中だからか、どこか肌寒い。

 

「はぁ……」

 

ベンチに座って空を見上げる。

僕の部屋からもよく見える位置だ。

そうしていると、

 

「スー!またキミは…!」

「はいはい、ごめんごめん」

 

寝巻きにサンダルで飛び出してきた。

 

「風邪ひくよ」

「キミがこんな時間に外に出るからだろ!」

 

渡された上着を有難く着る。

 

「何してたの?」

「……別に何も」

「そう。じゃあ、温かい飲み物でも作るよ。ほら、帰ろう」

「ハチミツ入れたホットミルクがいい」

「分かった」

 

…温かい飲み物だけは上手いんだよな、グローリーって。

それ以外は包丁使うとこから危なっかしいのに。

「あち」と、たびたび舌を出しながら甘く温かいミルクを飲む。

そうすると少しずつ少しずつ…。

 

「おやすみ」





【戦う者】:
サンデースクラッパ。
どっちかと言うと早く寝て早く起きるタイプというよりかは勝手に目が覚めてしまうタイプ。
しかし体を動かすともっと目が冴える悪循環。

いや、別に眠くないんだけど…?

【栄光を往く者】:
グローリーゴア。
ばっちし健康優良児。
よく食べよく寝てちょっと寝起きが悪い。
【戦う者】を湯たんぽや抱き枕代わりにしているため、手が空を切ると途端に起きて【戦う者】を探し始める。
ちなホットミルクやそういう系の飲み物を作らせたら天下一品の腕前。
しかしそれ以外の料理は…トホホ(出禁のすがた)。
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