分かりきってる。
僕の顔は醜い。
遠に元の顔なんて忘れてしまって、周りに恐れられ、厭われるがままに、自分で自分を嫌いになった。
「好きだ」
けれど。
随分と物好きなことに、こんな僕を好きだというヤツが現れた。
しかもその相手は数少ない友人と来たもんだ。
友人の大半がこの顔になってからというもの離れていったというのに、残った数少ない友人の内のひとりが!
「う、嬉しい、けど……それ、いつから……?」
「初めから」
と、そこで友人は俯いて。
「……冗談じゃ、ないから」
そんなの今更だ。
恐ろしいまでに真剣な目を冗談にしてしまえるほど、キミも器用じゃないだろうに。
「でも、僕……顔……」
「知ってる」
「それに……こんな醜いウマ、キミには相応しくない」
「いいや。好きだ」
そんな真っ直ぐで純粋な言葉。
僕は初めて言われたよ。
「キミなら、誰でも選り取りみどりじゃない」
「お前じゃなきゃ、嫌だ」
「僕のそばなんかにいたらきっと悪く言われるよ?」
「関係ない」
「…………そう」
その言葉を聞いたら、何とも言えない気持ちになってしまって。
気づけば…泣いてしまっていた。
「ご、ごめん…ぼく、みにくいのに…」
ぼろぼろと溢れてくる涙を、僕は拭うことも出来ずに泣いていた。
こんな顔じゃなかったら良かったのにと、何度思ったか分からない。
しかしそんな僕の涙は、友人によって拭われた。
「言ったろ?そのままのお前で良いって」
「……なんで」
ホント、変なやつ。
いや……これはきっと夢だ。
そう思っても仕方ないくらいに、今の僕は幸せを感じてしまっていて。
そしてこの胸の高鳴りも紛れなく本物で止めたくても止まらない。
「でも、───お前だって俺のこと好きだろう?」
「───────」
すると投げ入れられたのは必死に隠していた感情。
気がつかないようにしていたのに、現状を見れば明らかにバレバレな想いを友人は言葉にして突き刺してきた。
「僕……」
その想いを今すぐ否定したい。
今までの自分が覆ってしまうような気がして。
でも……。
「俺は好きだぞ」
そう言ってくる笑顔に、僕も思わず笑いを溢してしまったんだ。
ああ、これは夢だ。
僕が幸せを感じられるなんて嘘っぱちだ!
ああでも……これが夢なら覚めないでくれれば良いのにって、いいのにって…。
「ごめんなさい。ごめんなさい…!好きになって、ごめんなさい。素敵なキミを、好きになって…!っ!?」
ぐじゅぐじゅの頭でただひたすらに謝れば無理矢理…。
「……うるさい、とっとと受け入れろ」
差しきった!