さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

1242 / 1417

矢印がすごい向けられている。



人たらしのあの子

【飛行機雲】と一緒に過ごすようになる前は、結構色んな人と関わらされた。

まぁ…なんというかここは個性豊かな人が多くて、ある意味ストッパー役…?みたいな。

初めは父さんと仲のいい【英雄】さんと一緒だったが、すぐにオルフェおじさんが駄々をこねたらしくて次はそっちに…。

で、オルフェおじさんと過ごした後は【神威、示さん】さんやら【思いを胸に】さんやらエトセトラと過ごすようになって。

 

(…新入りだからかね)

 

そうしていると、ことあるごとに先輩たちに可愛がられるようになった。

それは有難いが、基本が「あれも食えこれも食え」ばかりで毎日おなかがポンポコリンに…。

かといって、……嫌だと言えない。

だって……なんか……構ってくれるのが嬉しいとか思っちゃうし…。

 

「よぉし!!じゃあ、今日は僕がご飯をご馳走してあげよう!!」

「あざ〜す」

 

中でも【神威、示さん】さんはめちゃくちゃ可愛がってくれるんだよな。

時間さえあれば話しかけてくれるし、遊んでくれるし。

オルフェおじさんも良くしてくれるけど、…結構しつこめだからなあ。

 

「ほら、たくさん食べるといい!」

「うぃ」

 

【神威、示さん】さんに連れられてやってきたのは、だいぶお高めな焼肉屋だった。

 

「ここ!ここのお肉が美味しいんだよ!!さっ!入って入って!」

「あ、はい……」

 

お高いだけあってか、店内は落ち着いた雰囲気だ。

……完全個室って奴かな。

そりゃそうか、俺たち結構有名な選手だったし。

 

「ほら、遠慮せず」

「は〜い」

 

【神威、示さん】さんに促されるまま、俺はお高い肉を頬張る。

……うん。美味い。

めちゃくちゃ美味しいなこれ!

 

「……美味しい?」

「……はい!」

 

お高いだけあってか、口ん中で溶けてるみてぇ。

 

「良かった!じゃあどんどん食べなよ!」

「はい!」

 

それはそれとして、一番餌付けしてくるのも【神威、示さん】さんだったりする。

 

 

【神威、示さん】にとって、シルバアウトレイジというウマはとても可愛い後輩であった。

自分を普通に後輩らしく慕ってくれるし、クダを巻いたって嫌がらず聞いてくれる。

そして何より…構ってやると困惑する姿が可愛い。

大家族の長男であるらしい彼は甘やかされるのに慣れておらず、その反応がまた可愛いのだ。

 

「ほら、これも食べなよ」

「あ、はい」

 

……とまぁそんな訳で、ついつい甘やかし過ぎてしまうのが彼の悪い癖であるのだが。

 

(ま〜たこんなに口ん中パンパンにして)

 

【神威、示さん】はシルバアウトレイジの頬を突く。

もきゅもきゅと口を動かす彼は小動物のようで可愛らしい。

 

(……でもまあ、流石にこれ以上はね)

 

周りから向けられる視線が、怖いので。





みんなから可愛がられるシルバアウトレイジ概念。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。