どこぞの馬の骨だった"ハジマリ"から押しも押されぬ名門へ…。
ちな現役時代のシルバーバレットは常時顔が影で黒塗りで目だけが爛々と光っている仕様な模様。怖い。→
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引退後はぽけぽけジジイしてんのに…。
その落差で産駒&孫には「!?!?!?」って3度見くらいされてそう。
久しぶりに父の部屋へ行くと、父が眠っていた。
それもパーカーを着ていない姿で。
「…」
数年ぶりにまじまじと父の顔を見る。
基本的に父は自分の顔を他人に見せたがらない。
若い頃、顔に負った火傷跡を「子どもが怖がるだろうから」と隠している。
父は、深く眠っていた。
その眦には深い隈が刻まれている。
「…」
すやすやと眠っている。
その姿を見て、人形のようだと思った。
よくよく見て胸が動いているのに生きているのだと理解する。
「…とうさん」
その首に手を伸ばした。
触れる。緩く。
父はまだ起きない。
「おい」
ビクリと、声のした方に振り返るとそこにはヒーローがいた。
いつの間に現れていたのだろう。
ドアに寄りかかるように立っているヒーローが「やめとけ」と止めるのにいつも通りの"シロガネハイセイコ"になるように取り繕う。
「またかよ」
「…何のこと」
「親父に見てもらえないからって強硬手段に出るな」
「…」
同い年で、兄弟のように過ごしてきたからか、ヒーローは僕以上に僕のことを理解している時が多々ある。
そう考えながら突っ立っていると部屋から引っ張り出されて、先を行く彼に着いていきながら、二人で使っている自室へと歩を進めた。
*
幼い頃から一緒に過ごしてきた隣の相手を見て「難儀なモンだな」と内心ため息をつく。
一番初めに父に見出されたコイツは、父に執着している。
褒めてもらいたいだとか、認めてもらいたいだとか、そういう簡単な感情で表せないものを持っている。
母方の祖父をなぞるように『アイドル』と評されたコイツは取り繕うのが上手い。
上手すぎて自分自身の感情に疎い。
そして父を尊敬しているからこそ、一番初めに見出された存在だからこそ自分が一番だと無意識に考えている。
本人はそのことに自覚がないようだが。
「ヒーロー」
「なんだよ」
「ありがとう」
「…どーいたしまして」
コイツは、ハイセイコは時たま先ほどみたいなことになる。
無理矢理自分だけを見てもらおうとする。
それを止めるのが俺の役目で。
ああなったアイツは、俺の言うことしか聞かないから。
「また兄弟が増えるみたいだね」
そう言ってハイセイコは優しく笑って。
でも俺には分かる。
(目が笑ってないんだよ)
傍から見たら理想的な、アイドルらしい笑顔だが俺には薄ら笑いにしか見てない。
ハイセイコ。お前さ、自分以外が親父に認められるの嫌いなんだろ。
自分だけが特別なんだって思ってたんだろ。
俺たちはすべからく母親から親父のことを聞かされて育てられるから、カミサマみたいな親父が自分だけを選んでくれたって思ってたんだろ。
それで、それで…俺が連れてこられて"裏切られた"って思ったんだろ。
ずっと覚えてんだ。そして死ぬまで忘れやしない。
(あの時のお前さぁ、)
俺のことが憎くて憎くてたまらない、って顔してたんだぜ。
アイドル:
シロガネハイセイコ。父さんだーいすき。僕だけを見て。
僕が父さんのいちばんの息子ですよね?の気持ち。
基本ちゃんと隠しているが本心では『父さんの子どもは僕だけでいいのに…』と思っている。
ヒーロー:
シロガネヒーロー。ハイセイコとは実質兄弟。
ハイセイコを唯一止められる男。
普通そうに見えるがちゃんと父親のことは大好き。
パパ:
もしかすると狸寝入りしてたのかもしれない。
(…え?僕、息子に首絞められかけ…???)ガタガタブルブル