さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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ちゅ。



これが一番手っ取り早い

「ねーえー?」

(…うるさい)

 

カタカタと"仕事"の書類を仕上げている現在。

自分を抱き締めている親友が構って欲しさに声をかけてくるのにさすがの僕もちょっと青筋を立てそうになる。

とはいえその綺麗な顔に傷をつけるわけにもいかないわけで。

「ねーえー」

「……」

「……もー」

「っ!?」

 

が、その我慢も長くは続かない。

 

「グローリー」

「!?」

 

ぐいと胸元を引っ張り…。

いつもは自分からしないソレを熱烈に与えてやれば途端に顔を真っ赤にして静かになった。

 

「いい子だから静かにしてて、ね?」

 

 

いつもグローリーゴアからスキンシップをしてくるためか、僕の方からやられるのには慣れていないらしい。

 

(……ふふ、可愛いなぁ)

 

いつもやられっぱなしの僕からしたらとても気分がいい。

 

「ね?グローリー」

「……っ」

「いい子だね」

「っ!」

 

あ、ちょっとやり過ぎたかも?

顔を真っ赤にしたグローリーは涙目になってぷるぷると震えていた。

 

「…すー」

「あはは、ごめんね?」

(……でも、)

「好きでしょ?こういうの」

「……うぐ……」

 

"好き"なことは否定しないのか。

なんか僕が与えるものならなんだって喜びそうな勢いだ。

……うん、そういうところも好きだなあ。

 

「……好き」

「そっか」

 

そう呟くグローリーを抱き締め直す。

今度は素直に抱き締め返してくれる彼に優しくキスをした。

 

 

最近スーからスキンシップをしてくれるようになった。

前までは照れているのか、僕からして「お返しして」って言わないとしてくれなかったのに。

……でも。

 

「グローリー」

「……?」

「僕、キミに抱き締められるのも好きだけど……」

「……けど?」

 

ニコニコと微笑む彼を抱き寄せて耳元に口を寄せた。

 

「……キミにしてあげる方が好きなんだよね」

(だから)

 

ちう、と押し付けられるのに狼狽える僕を横目に彼は口を開く。

 

「僕だって男だし?……たまにはタジタジになるキミも見たいかなぁ?って」

 

そう言いつつふわりと微笑まれるのに僕は顔を赤くしたのだった。

 

「可愛いなぁグローリー」

「スーの方が可愛いよ…」

「僕が可愛いのは分かってるけどさ。…いつもかっこいいグローリーが僕の前ではこんなだもん」

「……」

「それに、僕の言う可愛いってそういうとこじゃなくて」

「?」

「……ねぇ、グローリー」

「っ!?」

「ね?」

「うぐ……」

「あは、真っ赤だ。……かわいい」

 

そう微笑む彼に思わずドキリとしてしまう。

 

(……か、かわいい)

 

いつも可愛い彼なら、どんな表情でもどんな言葉にでも僕は弱いわけで……。

 

(ああ、もう!)

 

そんな小悪魔に僕はメロメロなのだ。

今日も今日とて。





砂糖ゲボ吐く勢いの甘さ(通常運転)。
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