さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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今日も一緒。



健康的?

ふと目を覚ますと撫でられていた。

珍しいこともあるもんだと寝ぼけ眼でぼんやりしていたら「いい子いい子」なんて。

 

「せんぱい、だいすき」

 

たぶんコイツも寝ぼけてんだろうなぁと思うぐらいにはふわふわした声。

撫でられているのもそうだが、耳にするりと入り込んでくるその声が心地よくて眠気がまた襲ってくる。

頭を占めていたいろんなもやもやをゆっくり溶かしていくみたいに撫で続けてくれる手つきにひどく安心してしまう。

もうすっかり頭が真っ白になってしまったので、体はもう動かないし目もほとんど開いてない。

まどろんでいく。

ああ眠い。

このまま寝ちまいたいなとか思いつつ眠りにつきそうな直前、柔らかな感触が頬に…。

 

 

「先輩」

「ん」

 

俺が贈ったエプロンを着て後輩が料理を作っている。

一人で放っておくと飯を抜くだろうから、ちょくちょく顔を出すように言い聞かせている。

なんとなく放っておけないというかなんというか……。

いや嘘だわ。

可愛い後輩が俺のためにエプロンつけて料理する姿にめろってるだけだなこれ。

でもまぁ、コイツ飯抜くとそのまましょっちゅう抜き始めるからなぁ……。

"仕事"した牝バ相手に料理教室もたまにやってるみたいだからちゃんと見てやらないといけないし。

それに、俺が飯に誘うたびに嬉しそうにする後輩が見れるのは役得だし?

可愛い後輩を愛でる時間が増えるってだけでもう最高だわ。

だからまぁ、うん。俺は間違ってない。

 

 

朝起きると先輩がいる生活にも慣れてきた気がする。

もう何日か経つけどまだちょっと慣れない部分があるというかなんというか……。

でもこの生活に慣れていくことに悪い気はしない。

むしろ安心する。

一緒に寝ているという事実を認識すると顔から火が出るほど熱くなるけれど、今はその熱さえも心地よく感じてしまう。

もうずっとこうしていたいなぁ……なんて思うけどそうじゃないんだろうなというのはなんとなくわかる。

先輩の家にいていいとは言われているけどそれはやっぱり建前で、先輩がどう考えてるかはわからないけど。

先輩にお願いされたとき喜んでしまった時点でもう分かってはいるんだけど、それを言葉にして伝えるのは怖いしまだちょっと勇気が出ないので。

 

「先輩」

「…幾分か肉付き良くなってきたか?」

 

先輩の手がお腹に回される。

ちょっと前まではもっと痩せてたから、と先輩は嬉しそうに言う。

……先輩が喜んでくれるならいいかなぁと思うあたり、俺もだいぶ絆されてしまっているのだろう。

 





誰かがそばにいないと太らないのが銀系列だったりする。
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