さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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セコム。



守らなきゃ!

「えぇ…?」

 

最近、俺を尊敬しているという後輩が増えた。

俺としては『黄金世代』と呼ばれる同期などを尊敬した方がいいと思うのだけど、そんなこと言ったが最後褒め殺しにされるのは確実なので、そんなヘマはしない。

じゃあなんで今更よくあることを?と思うかもしれないが、理由は簡単。

俺は今日、その件の俺を尊敬する後輩たちと会う約束があるからだ。

すっぽかそうかなぁ……と思ったりもしたが、1回すっぽかしてめちゃくちゃ心配されたのでもうしないと心に決めている。

いやまぁ、俺としては別に後輩と遊ぶのは構わないのだが……。

俺の家に来るというからなぁ……。

現在俺はステイゴールド先輩と同居している。

先輩はどこかに旅行しているし、あの子たちは行儀のいい子ばかりだから大丈夫だろう。

でもなぁ……。

俺は、俺の家に来るという連絡をしてきた後輩のことを思い返し、少し不安に思った。

 

 

その後輩たちは俺が先輩と同居していることを何故かとても心配している。

何をそんなに心配するのかと思うが、まぁ……正直ちょっと疑うのも分からなくはない。

なので俺は事前にメッセージアプリで彼女たちに説明したのだ。

先輩と俺はそういう関係では決してなく、後輩たちが思っているようなことは絶対にないと。

すると彼女たちからの返信は……、

 

【だって先輩疑うことを知らないんですもん】

【絶対あの人先輩のこと好きですよ】

「……」

 

言われるぐらい、分かりやすいんだろうか。

確かに俺は色恋沙汰に関する経験の乏しさから、他人の好意というものにとても鈍感だ。

……鈍感というより、考えることをそもそも放棄している節がある。

しかし……。

俺は少し考えてから、返信を打ち込んだ。

 

 

「…おかえりなさい」

「なんだ、帰ってきたら悪かったか?」

「い、いえ…その、来客が来てますので」

「ふぅん?」

 

なんとなしに帰りを早めた甲斐があったというわけか。

やっぱりなと内心呟いた先には結構な数の来客の姿。

とはいえ、その来客たちは後輩を慕う奴らであったのでまだマシ。

これがいつものアイツらだったと思うと肝が冷えるまである。

なにせコイツは疑うことを知らんのだ。

自分がどれだけ執着されているのか自覚がないのだ。

……いやまぁ、それが悪いと言いたいわけではないのだが。

ただもう少し自分がモテるということを自覚してもらいたい。

でないとおちおち目も離せん。

そんなことを考えていると、「お久しぶりです」と来客のひとりに声をかけられる。

 

「おう」

「先輩が帰ってきてくださって良かったです。…先輩がいないから代わりに僕らで守らなくっちゃいけなくって」

「…迷惑かけたな」

「いえいえ」





とても危なっかしいのでとても心配されているチャンプ概念。
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