さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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私たちのあなた。



あなたが一番なだけ

可愛い弟妹がいうには、僕は危なっかしいらしい。

いやまぁ確かに弟妹たちと比べれば小さくて大人っぽくはない僕だけどこれでも逃げ足は速いし喧嘩だって強い……はずだ。

だけど弟妹たちからしてみると僕は色々と危なっかしいらしい。

だから今日も、僕が道案内していたのを見かけた弟妹たちが代わりに案内してくれたわけで……。

実は僕が案内しようとしていたところはちょっと治安が悪い場所らしく、僕を心配した弟妹たちがこれからは自分たちが行くからと言ってきかない。

ちゃんと危ない人がいないかを確認して、危なくなったら実力行使に出ると言うけど。

今日のことに関しては僕も油断していたところはあったし……まぁ弟妹たちに何かあれば父や母が黙ってはいないだろうし大丈夫かな。

とりあえず弟妹のことは一端置いておいて、自分のことを考えることにする。

前に父さんにも言われたけど、僕はまだ子どもだ。

だから僕が今できることをしっかりやって、大人になるんだ!

 

「帰ったぞ兄貴〜」

「うん、おかえりなさい!」

 

マンション丸々一棟買い取りリフォームして、住んでいるのは僕らきょうだいだけ。

稼いでおいてよかったな〜としみじみ思う。

そしてそんな僕らは、みんな仲が良くて毎日が楽しい。

僕としては友だちと遊んできて帰りが遅くなってもいいのだけど(もう大人だしね!)、何故かみんなある程度の時間までには帰ってくるんだよな。

……まぁ、僕もみんなと一緒にいられるのは楽しいからいいんだけど。

でも、ちょっと心配。

だってみんな、僕より可愛いし!

そんなみんなが誘拐されたらどうしよう!?

……いやでも、みんな強いから大丈夫かな?

それに僕が守るし!!

うん!大丈夫!

大丈夫なはず!!

……あれ、でも本当にそうだろうか。

確かにみんな強いけど……もし万が一のことがあったら……。

いや、そんな考えはやめよう!

今はとにかく弟妹たちの帰りを待とう。

 

「今日も早かったね」

「そりゃあな」

「今からご飯用意するから」

「着替えたら手伝うよ」

「いや、別に…」

「手伝うから」

「…うん」

 

そういやウチのきょうだいってみんな色々と手伝ってくれるんだよなぁ。

高いところにあるもの取ってくれたりとかね。

台に乗れば僕も取れるんだけどね。

落ちたら危ないからってさ。

 

「あとで味見してね」

「おう」

「…それが楽しみなだけでしょ」

「……さぁ?」

「今日もみんな早めに帰ってくるかな?」

「たぶんな」

「お兄ちゃんとしてはもうちょっとハメ外してもいいと思うんだけどなあ…」





銀弾もファミリーコンプレックスしてるけどほか兄弟もそれなりにファミリーコンプレックスしてんだよなぁ…。
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