さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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その日、彼女の"祝福(呪い)"は形を成した。
──視る者すべての目を灼き焦がす、雷撃の豪脚によって。

……よくよく考えたら父:エアシャカールの没年が2003年だから、 シロガネツーパック(キミ)、2004年生まれやんけ!


女傑のダービー

シロガネツーパックは非常に気性の荒い馬だ。

父親であるエアシャカールも主戦騎手に「サンデーサイレンス産駒の悪いところが全部集まったような馬」「頭の中を見てみたい」と言わしめたが、シロガネツーパックはそれに輪をかけてヤバかった。

 

元はそれなりの大牧場の産まれであった彼だがあまりにも気性が荒く、幼駒であるのに気を抜けばすぐさま人間を殺しにかかってくる彼を生産牧場は面倒見きれんとすぐさま███牧場へ彼を輸送して。

彼を見た誰もが競走馬となれないほどの気性を持つ馬がいた母父の血統とサンデーサイレンスの血が最悪のドッキングをしてしまったのだろうと言うほどの気性であった。

 

███牧場へ送られたシロガネツーパックは母父であるシルバーバレットがいつでもそばに置かれていたという。

なにかシンパシーでもあったのか、シルバーバレットがそばにいる時のシロガネツーパックは普段の気性の荒さがなりを潜めていたので。

 

それからシロガネツーパックはシロガネの冠名のとおり白銀創に買われて競走馬となった。

ポテンシャルはとてつもないものを秘めている。

だがあまりの気性の荒さに誰もが彼を受け入れようとしなかった。

唯一シロガネツーパックを受け入れたのは騎手を退き、調教師となった白峰透だけで。

 

「この子は頭がいいね」

「そうですね…」

 

シロガネツーパックにははじめ、白峰遥が乗る予定だった。が騎乗した瞬間にブチ殺さん勢いで振り落とされかけ、これは無理!となった。

それを見て鷹揚に笑った白峰透は自身の厩舎に入ったばかりの黒谷薫をシロガネツーパックに乗せた。

振り落とされなかっただけで拍手が起こった。

これが、後のシロガネ&シルバー冠名orその血族につらなる競走馬限定気性難ジョッキー誕生の瞬間である。

 

そんな黒谷薫がG1初参戦となったのが2007年日本ダービー。

ギリギリのところでダービー出走可となったシロガネツーパックの手綱を握りやって来たのだ。

 

「行こうか、パック」

 

シロガネツーパックは猛烈な追込みが持ち味。

誰もが先頭をひた走る牝馬に注目していたところで、ソレを喰らい尽くすようにやって来た。

 

『おおっと!?大外から、大外からシロガネツーパックだ!

届くのか!?最後方から猛烈な勢いでやって来る!

届くか!届くか!届くか!これが牡馬の意地かぁッ!?

二頭並んでゴールイン!!!!』

 

長い長い写真判定であった。

誰もが大記録に心躍らせる中で黒谷薫はただ、シロガネツーパックをねぎらっていた。

『白峰透』を目指す黒谷薫にとっては勝ち負けなどただの通過点にしか過ぎないので。

 

いくらかツーパックを撫でていると不意に大きな歓声が鼓膜を打ち、顔を上げると掲示板(そこ)には、

 

同着

 

ただ、そう事実だけが示されていた。

 





遥くん&チャンプもそうだけどkrtn&パックの関係性もバンプの『セントエルモ/の/火』かなって…。
銀弾/白峰おじさんを追うチャンプ/krtnに魅せられて勝手に着いていく遥くん/ツーパックなんだ…。

krtn:『"祝福(呪い)"と共に』
『白峰透』になりたいイカれた女。1988年3月30日生まれ。
日本ダービー最年少勝利騎手(19歳1ヶ月27日)+最年少クラシック制覇+JRA史上初の女性騎手平地G1勝利者となった。
勝利インタビューではそこまで喜びを爆発させることはなく、「これもまた通過点のうちの一つ」「こんな若輩者の私にシロガネツーパックが応えてくれた、それだけです」と答えている。
だがしかし内心ではツーパックを『ホントにコイツ馬か?』と考えていたりする(気性…)。
でも後にツーパックに脳を焼かれていることが発覚する。
そりゃ初G1にダービープレゼントしてくれたらね…。
しかもこの後にKGVI & QESと菊花賞も獲るしな…。
2007年ダービー勝利後にシロガネツーパックにマウストゥーマウスされている写真が激写され、残っている。しかも初キスだったらしい。
そして、シロガネツーパックを時を同じくしてのお手馬にはサイレンスヘイロー(牝・父サンデーサイレンス、2003年産)がいる。顔立ち()可愛い牝馬。だがヘイロー。……あとは分かるな?

シロガネツーパック:『雷撃の豪脚』

主な勝ち鞍:日本ダービー、KGVI & QES、菊花賞(2007)…etc.

気性爆荒クソヤバ競走馬。脚質は殿一気の追込み。
2004年生まれの父エアシャカールな牡馬。
その気性の荒さは人呼んで『シロガネ族随一のキ○ガイ』『シロガネ族のセントサイモン』と言われたほど。
見た目だけなら美しく体格も申し分ない青鹿毛、顔立ちもイケメンではある。エアシャカール+SSみたいな見た目(でもエアシャカール成分が強い)。
サンデーサイレンスとシルバーバレットの母方方面(狂血の一族…)が混じりあった結果、生み出された(気性が)バケモノ。
krtnのお手馬の中でなんでコイツせん馬にならなかったんだろうと首を捻られる筆頭にして頂点。
気性のために世話するのも専属の人がいる。けど老人と子どもには(当馬比で)優しい。なお一番優しくしているのは白峰おじさんとkrtnな模様。
いかんせん顔立ちはバリバリイケメンなので彼の画像を見た人々からは顔立ちと気性を鑑みて「DV彼氏」との不名誉なあだ名をもらっている。
美人騎手krtnのG1処女と初キスを奪った男(馬)。
日本ダービー勝利後にkrtnとマウストゥーマウスしてる(した)ところを激写されている。
もしかすると本命に素直になれない男(馬)なのかもしれない。
そして引退後も専属厩務員以外(人・馬含む)に恐れられ怯えられる気性を維持しており、というよりは悪化している。がkrtnが会いに来る時は大人しくしているらしい。
krtnが好き。krtnの実質本夫。後方旦那面。
krtnが自分以外の馬に構っているのを見て、krtnがいなくなったあとにその構われていた馬にわざわざちょっかい()出しに行くくらいにはkrtnのことが好き。

白峰おじさん:『魔弾の射手』
『ほら、パックが勝った』
『え?なんで勝てたかって?』
『そりゃあ…、あんないっとう美人な勝利の女神サマが乗ってるからねぇ』
『勝たなきゃ、男が廃るだろ?』

シロガネ、シルバーのみならず、かつての相棒に関連する馬なら笑顔で世話を見る調教師。
シロガネツーパックに代表されるクソヤバ気性難でも彼&厩舎所属の騎手であるkrtnを前にすると大人しくなるのでいつしかポテンシャルはクソ高だけど気性難ばかりが集まる問題児収容系厩舎に…。
たぶん問題児収容系厩舎になったのは灰方調教師からの系譜なんだろうけど…。
ちな微々たる数だが気性が大人しい子もいるにはいる。
けど目立つのがどうしても気性の荒いヤツらばかりだからね、仕方ないね…。
なお厩舎のウッマたちは白峰おじさんには素直に甘えるがkrtnにはツンデレな子が多い(でも好き)。

銀弾:『最速の蹂躙者』
遂に孫がダービー馬か〜(感慨深げ)。
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