ズキューン♡
親友が子どもになってしまった。
どうやら記憶の方も退行しているらしい…が、
「すき」
「そっかぁ…」
子どもでも親友は変わらなかった。
というか、子どもなのもあっていつもよりストレートがすぎて。
目を覚まして僕を認識した瞬間から暇さえあれば好き好きとくっついてくる。
自分より小さい親友が甘えてくる…。
貴重な体験だと思うことにしよう。
それにしても可愛い……。
大人に戻った時、この記憶が残っているのかは気になるところだが、いま現在の親友の面倒を見られる大人なんて僕くらいだろうから存分に甘えてくれていいのだ。
彼の親友である僕にだけ許された特権だ。
存分に味わおう。
明日になったらさすがに戻っているだろうから今のうちにたくさん堪能しておこう。
今のキミは知らないだろうけど僕はとてもキミのことが好きなんだ。
普段はしゃんと胸を張って、気高くて。
その気高い姿も好きだけど、たまに僕の前でだけ見せてくれる気の抜けたような笑顔とか。
キミは自分で思っているよりも表情豊かで。
そんなキミが僕は大好き。
だから、この貴重な機会にたくさん堪能させてほしいな……。
*
目を覚ました瞬間、グローリーゴアの目に飛び込んできたのは、
「大丈夫?グローリー」
────めちゃくちゃどストライクに好みなウマだった。
心配そうに自分を見つめる瞳に、声に、その何もかもに、ゾワゾワと身体の底から興奮が湧いてくる。
ひと目見れば忘れられないような美しい見た目に、妖しい魅力のある目……まさにグローリーゴアのどタイプだった。
このウマの何もかもが好みで興奮する。
こんなウマに抱っこされるなんて夢のようなシチュエーションだ。
「可愛いね、グローリー」
くふくふと笑い声が耳元で聞こえて、 その声がまた。
(……すきだ)
そう、思った。
・
・
・
「おかえり」
「…うん」
「すっごい口説かれちゃった」
「……うん」
ひどく渋い顔をする親友に笑う。
照れなくてもいいのに。
こちらとしてはいつの年代でも僕がキミの好みだということが分かって嬉しいばかり。
────僕以外見ないでね。
なんて。
(言うまでも、なかったみたい)
子どものくせに大人以上に熱烈だった。
目がうるさいぐらいに言ってきたのだ。
好きだ、好きだ、好きだって。
(年甲斐もなくドキドキしちゃった)
キミが僕に弱いのと同じように、僕もキミに弱いというのに。
そう思うと、
(僕が子どもになっても、きっと同じようなことになったんだろうな)
どうもキミは僕の愛の重さを軽んじてるようだけど。
まぁ魂から好きだし…。