イメソンは『最/後/の/ワ/ン/ダ/ー/ラ/ン/ド』。
死んで、産まれた。
(お、俺、馬に…!?)
最期は…そう、トラックに轢かれかけた小さな子を庇って…。
まさか自分も『恩人』と同じ道を辿るとは思わなかったけど、でも後悔はない。けど、
【…周りの
周りと言葉が通じないのは流石に困る。
いくらガキとはいえコミュニティを築けないのはさすがにキツい。
俺だって、相手だって仲良くしようとしてるのにできないのだ。
それに頭をウンウン悩ませていると、
【……まさか、こんな年寄りになって"同族"に会うとはね】
【あ、アンタは…?!】
【ただの世話役さ】
世話してくれる人に引き合わされた、とある一頭。
その、名も知らぬ彼は産みの母も通じなかった俺の言葉が唯一通じる馬であり、
【キミも、元々人間だったのだろう?】
【あ、あぁ、そうだ!】
【僕もそうだ】
キミに言葉を教える。
そう告げた彼に導かれながら、少しずつ少しずつ俺は言葉を覚えた。
また彼が間に入ってくれたおかげで、何とか同族ともコミュニケーションが取れるようになっていった。
【なぁ、】
【どうした?】
【アンタ、人間だったころはどんな人だったんだ?】
【…もう、忘れたよ。
ある日に、ふと気になって聞いたこと。
周りの同族からとても慕われているがひどく静かな彼に。
昔はどんな人間だったのか、と。
【まぁ、…平々凡々の人生だったよ。ごく有り触れたものだった】
【…へぇ?今、こんなに周りに慕われてるのに?】
【成り行きだよ、成り行き。あぁ…でも、そう言えば】
【そう言えば?】
【僕も、キミと同じで、子どもを助けてシんだんだった。たしか…】
【…】
【反射的に体が動いてね。…あの子、助けれたかなぁ】
【……助かりましたよ】
【ん?】
【いや、何でも】
彼から説明された、その最期に合致する人を、俺は知っている。
幼いころ、迫り来るトラックに恐怖で動けなかった俺を、助けてくれた人。
平々凡々の人生だった、なんて言うけどアンタのために、誰もが泣いていたのに。
そんなことを思い出しながら、ぐったりと放牧地で倒れてしまったアンタを起こそうと躍起になる。
【やめろ。起きろ、起きろ、起きろよ!】
ゆっくりと、冷たくなっていくカラダ。
浅くなっていく、呼吸。
【俺、まだアンタに、何も恩返し出来てない!】
前も今も、俺はアンタに救われたのに!
…そう思っても、
【…キミなら、だいじょうぶ】
【キミなら、できる、よ─────"シロガネカイコウ"…】
それだけを告げて、貴方は…。
シロガネカイコウ:
白銀邂逅。元ヒトミミ♂な体重580~600kg前半をうろちょろする
父アスパイアゴア(父グローリーゴア母父サンデースクラッパ)の逃げ馬であり、のちに凱旋門賞へ赴くこととなる競走馬。
青毛。主戦騎手は白峰遥。
トラックに轢かれかけた子どもを助けてウッマに転生したヒトミミ♂。
でもヒトミミインストールの影響で他馬と会話ができず困っていたところを【彼】に助けられる。
実は幼いころ、あるヒトにトラックに轢かれかけたところを命を以て救われており、のちにそのあるヒト=【彼】だと気づいた結果、とてつもなくデカい恩を感じるようになる。
が、【彼】はシロガネカイコウがそろそろ競走馬になるために牧場を離れる…となったところで老衰により死去。
で、【彼】に何も恩返しできないまま目の前で死去られてしまったことにより、『なら成績残して恩返しだ!』と今一度決意をキメた。
そんな事情があって【彼】に恩を返すぜ〜!!としか考えてないウッマなので他のヤツらは眼中に無い。
そういうところは【彼】似。
仲の良いウッマは同期のキタサン&ドゥラ…だが?
ちな【彼】と一緒にいたころは自分が牝馬だと気付いていなかった。
性自認は♂なのに【彼】の血を経由して産まれちゃった結果、新馬戦で出走馬の牡馬全頭にだっち!されるし、その後も世話役であった【彼】から薫陶を受けていた()ために性別問わず迫られまくるんだ…かわいそ。
けど性自覚前から性別問わずグイグイ行ったり、性自覚後も自分より小さい周りのウッマを『坊や』『お嬢さん』扱いするつよつよメッスRPを楽しんでいたキミも悪いと思うんだ。
さすが同世代±2のウッマの
んで迫られたら迫られたでよわよわになるんでしょう…?
……もうぐちゃぐちゃだよ!
また余談だが、ウマ世界だと『じっちゃんの名にかけて!』が口癖になるらしい。
【彼】:
実はシロガネカイコウの母父である伝説の競走馬(♂)さん。元ヒトミミな人呼んで"銀弾"。牧場のボス。
シロガネカイコウと出会った時点で結構年寄り。
でもちゃんと走り方を仕込んでいる。
ウッマ時代の記憶が濃くて忘れていたが、トラックから子ども(ヒトミミ時代のシロガネカイコウ)を助けたことが死因だった
なお葬式の様子を見るにヒトミミ時代から周りに執着されていた模様。
【彼】自身はウッマになったあともそのことに自覚はないが。
…シロガネカイコウ?え?あの子牡馬じゃないの!?!?!?