さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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動物に集られる銀弾は可愛い(確信)



◆動物好き

猫さんが好きだ。

 

「にゃーん、にゃーん」

 

お小遣いで買ったチュールを手に野良猫さんを誘惑する。

もふもふ、ふかふか、もふもふ…。

至福…!と自分でも分かるくらい蕩けた顔をしていると、

 

「「あ…」」

「な…!」

 

ミスターとルドルフにその場面を見られてしまっていた。

ガッと立ち上がり「忘れろ!忘れて!」と言いながら全力疾走で追いかける。

二人が手にしっかりスマホ持ってたの見逃してないからな!

 

「お゛ぉん…」

「教育テレビでこんな声出すマスコットいなかったっけ?」

「さぁ?」

 

捕まえたはいいものの、もうそのころにはネットに蕩けていた僕の画像が挙げられていて。

思わずorzの体勢になる僕なのであった。

 

「猫、お好きなんですね」

「うん…」

「また猫カフェ行こうよ?私の奢りでいいから、ね?」

「…言ったな?」

 

 

「サンデーは猫さん好き?」

「…まぁまぁ」

 

今日も猫さんを愛でる僕である。

猫さんに囲まれ、今にも猫布団に覆われそうな僕にマブダチのサンデーサイレンスはもはや呆れ顔の状態だ。

ももももも…と猫さんに乗っかられていく僕を引きずり出すサンデー。

残念そうな声を出す猫さんをサンデーが「シッシッ」と追い払う。

あぁ、猫さん…。

 

「なんでお前あんなに猫に囲まれるんだ」

「わかんにゃい。現役引退してからああなんだよね、よく分かんないんだけど」

 

現役だった頃は猫さんに囲まれ猫布団なんてことはなかったのに、引退してからは猫さんに囲まれるようになったのは自分でも不思議に思っている。

行方不明になっていた猫さんが僕の家に遊びに来て捕獲なんてよくあることで、僕の家はある意味猫屋敷のようなものに…。

 

「猫さん好きだから嬉しいけどね」

 

 

引退後、猫さん以外にも動物に好かれるようになった僕である。

ワンちゃんやらカラスさんやら、変わりどころではヤギさん、ヒツジさんやら…。

どこかに行くたびに動物さんたちに絡まれてしまう。

大量の彼らに囲まれてしまえばたちまち攫われかけてしまったことも多々あったので、一緒に遊びに行った友人たちが必死で僕を追いかけてきていた。ホンマすまんかった。

 

「おはようございます先輩。…今日は猫さんですか?」

「そうそう」

 

その内、僕の肩に仲良くなった動物さんたちが鎮座するようになって、その状態が名物と化した。

後輩がいうには今日はどの動物が僕の肩に乗っているかという賭けをしていたりする人たちもいるらしい。

 

「今日はタマさんだねぇ」

「にゃあん」

 

かわゆいかわゆいタマさんを撫でながら、今日も僕はトレーニングへと赴くのだった。

 





僕:
シルバーバレット。
史実からなぜか動物に好かれやすかったウッマ。
猫さんやらイッヌやらカラスさんやらその他さまざまな動物と一緒に写っている写真が牧場の資料館()に多々残っている。
また牧場の人いわく、僕の馬房にいろいろな動物が住み着いている…という事態がよくあったそうで、過去には気付かぬ内にどこからかやって来た野良猫さん(後に牧場の飼い猫となる)が出産していたこともあったらしい。
…なんか光景がブレーメンの音楽隊か、ハーメルンの笛吹き男みたいだなぁ。
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