たぶんこのふたりの争いは先輩~同期ぐらいまでしか入り込めないんじゃなかろうか。
だって後輩は絶対怯えてるでしょ?コレ。
ミスターシービーとシンボリルドルフは僕のことが好きだ。
なお友愛としての好き()だとはじめに言っておく。
「おはようシルバー」
「うん、おはようミスター」
「ご飯食べた?」
「いいや、まだ」
「なら一緒に食べに行こう。いいお店を見つけたんだ」
ニコニコと楽しげな彼女の誘いを無下にするのも可哀想で、財布の中身を確認してそれくらいは払える金額が入っているのを確認してから了承した。
二人揃ってトレーニングウェアのまま、店に入る。
「…!美味しい」
「気に入った?」
「うん。値段も手頃だし、いいね」
「ならよかった」
腹ごしらえをすませてからは「一緒にトレーニングしよう」と誘われる。
元は一人でするつもりだったのだけど、…ライバルのトレーニング姿を見ることができるのはなかなかない機会だと思い直し、一緒にトレーニングした。
ミスターが今どんな走りなのか、まぁ本番には今よりブラッシュアップされてるだろうけど作戦を立てる上での材料ができたのでちょっとばかり機嫌が上向きになる僕なのであった。
*
「ごめんね、ルドルフ。忙しかったでしょう?」
「いえいえ」
夜になって会ったのは友人であり、ライバルであり、現在シンボリ家の若き当主となっているシンボリルドルフだった。
今、僕たちがいるのは雑誌やテレビでよく出ている有名ホテルにあるレストラン。
「僕のファンだっていう方からチケットを貰ったはいいけどトレーナーくんは用事があって行けないって言うし、僕自身そういう服を持ってなかったから二つの意味で助かったよ…」
「それならよかったです」
僕が今着ている服はルドルフに選んでもらったものだ。
さすがシンボリ家の子だな…と思うくらい選んでもらった服のセンスはいい(でも値段は聞いてない。聞いたらヤバそうだと本能が警鐘を鳴らしたから)。
「私も仕事にトレーニングにと最近根を詰めていたものですから、誘ってもらえて嬉しいですよ」
「それならよかった」
そんな会話をしたあと、二人で食事を楽しんだ。
楽しんだはいいのだけど…、
「酔っちゃった…」
「大丈夫ですか?」
店員からのお酒のススメを断ることができず飲んでしまったのだ。
…元からお酒に弱いのに。
「フラフラですね。送りましょう」
「…ありがとう、恩に着るよ」
足取りがおぼつかない僕を抱えてルドルフが車に乗せてくれた。
どうやら今日のルドルフは車で来ていたらしい。
助手席、フカフカだなぁ…と思いつつ僕は眠りに落ちて、
「見知った天井だ…」
自分の家の寝室で眠っていた件に対して、ここまでしてくれたルドルフに感謝のメールを送ったのであった。
僕(ンマ娘のすがた):
CB&皇帝のことは普通に友人だと思っている。
なお対CBの場合は誘われる側で、対皇帝の場合は誘う側な模様。
いろいろと危ない橋を渡り続けているがそのたびに神回避しまくっている。
強い(確信)。
CB&皇帝:
互いを出し抜こうとするけれど僕の鈍感具合にすべてを無に帰されている。
にこやかな僕の後ろでゴゴゴゴゴ…とガン飛ばしあっているのをよく周りに目撃されてそう。小並感ならぬ「うわ…(ドン引き)」感。
必死に優しい顔してるみたいだけどその眼光、隠しきれてないゾ。
怖い(確信)。