でもたぶんそれはあなたの血族にデフォでついているものだと思うんですけど…。
夜遅くに、電話がきた。
スタスタと歩いて受話器を取れば『もしもし、姉さん?』と。
「あぁ、スーちゃんか。どうしたの?」
『あ、ごめんね。
「いや、いいよ。大丈夫」
『…ならいいんだけど』
電話の主は妹であるサンデースクラッパだった。
話すのも久しぶりだね、と言いながらも「外国にいる彼女がなぜ今電話をかけてきたのだろう」と考えていると、
『あのさ、姉さん』
「ん」
『ま、また、
「いいんじゃない?というか帰る・帰らないを決めるのは僕じゃなくてスーちゃんの方だろ?」
『そ、れはそうだけど…。で、でね、姉さんの家に泊めてもらいたいんだ、よね』
「ふぅん…。分かった、準備しておくよ」
『あ、ありがとう姉さん!』
そうして、話は終わった。
時間にして…約10分ぐらいだろうか。
だがもういい時間なので受話器を元の場所に戻して、そろそろ寝るかと背伸びをして。
「…あんな言い方するってことは、"誰か"と一緒に来るってことかなぁ?」
・
・
・
と、考えたのも今では懐かしい。
「た、ただいま、姉さん…」
「ん、おかえり」
数年ぶりに顔を合わせた妹は、とても大人っぽくなっていた。
むかしはあんなにちいちゃくて可愛かったのに…(今でも可愛いけど!)なんて心の中で嘆いたりもしてみるワケだが、
「…で、そちらの方は?」
「あ。え、えっと、」
「グローリーゴア、デス」
「そ、そう!あっちでできた友達なんだ!!アハハ…」
「そっか」
妹の後ろに、張り付くようにビッタリと存在する彼女-グローリーゴアさんを人知れず見やる。
スーちゃんよりも2、もしやすると30センチくらいは大きいかもしれない。
そんな彼女に「頭、気をつけて」と声をかけるも…ごっ!
「「あらら…」」
で。
日本にやってきたふたりはフラリと観光に行っては僕の家へと戻ってくる日常を送るようになる。
にしてはリリィからスーちゃんに関しての話をとんと聞かないので「顔ぐらい見せてやりなよ」と声をかけ。
…そして、ある日の深夜。
「こんばんは」
「…コンバンハ」
「隣、いいかい?」
スーちゃんだけがスヤスヤ夢の中。
だから現実にいる僕らふたりで、秘密の話をする。
「…幸せに、してやってね」
「エ、」
「おおかた、あの子の方が怖気付いているのだろうけど」
しどろもどろになっている栗毛の彼女に微笑みかける。
まさか、あんな目を常時向けていて気付かないとでも?
…けど、スーちゃんもスーちゃんで頑固だからなぁ。
「応援するよ」
「…ハイ」
僕:
シルバーバレット(ウマ娘のすがた)。
スーちゃんもさっさと諦めればいいのに。
グローリーゴアちゃんもスーちゃんにずっとあんな目してたらみんな気付くって。
気づかないのは鈍感なスーちゃんだけだよ!
なお…()。
スーちゃん:
サンデースクラッパ(ウマ娘のすがた)。
父サンデーサイレンスの芦毛。僕の妹。
性格はちょっとオドオドしてる感じ。
友人だと思っていたグローリーゴアにかかり気味()されてしどろもどろのすがた。
グローリーゴアのことは好きだが、
ちな最終的には丸く収まって、お隣同士で暮らす(けどグローリーゴアが基本サンデースクラッパの部屋に入り浸る)ようになる。
グローリーゴア:
ウマ娘のすがた。
父EGの米三冠バな栗毛。サンデースクラッパに執着している。
実はサンデースクラッパより1歳年下。
基本ボーッとしているし、表情もあまり変わらない(が、目は…)。
遂に我慢できなくなって、並々ならぬ感情を抱いているサンデースクラッパにかかり気味()したらまさかの保留をされてしまった。
でも逃すつもりはないし、逃がすつもりがないからこそ気長に待ってあげる系ウマ娘。…ここで逃げデバフをひとつまみ、っと。
最終的にはちゃんと丸く収まるため、その後はサンデースクラッパとのニコイチ生活を存分に満喫する模様。
今日もサンデースクラッパのご飯が美味しい…(ホクホク)。