さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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フルスロットルで行こうぜ!



ゆ゛る゛せ゛ん゛ッッ!!

「僕の妹を不埒な目で見たな!?

ゆ゛ る゛ せ゛ ん゛!!!!

「待て待て待て待て」

 

その日、シルバーバレットの目はイっていた。

理由としては彼の妹であるシルバフォーチュンに不埒な目を向ける輩が多すぎたからである。

それ故にそんな輩を排除せんと暴走しかけているシルバーバレットだが、隣にいたサンデーサイレンスに羽交い締めにされながら引き止められていた。

シルバーバレットは基本的に気の良い奴だ。

それがこうまでなるとはさすがのサンデーサイレンスも思ってなかったらしい。

 

「おい、バレット!落ち着け!」

「落ち着いてるよ、サンデー…。今の僕はこれ以上なく冷静だ……。ただ、あいつらが許せないだけで……」

「ヨシ、冷静じゃないな」

 

ちなみにこの状態のシルバーバレットを見た者はこれまでいなかった。

というのも彼とその妹であるシルバフォーチュンは年齢が少しばかり離れていて。

シルバフォーチュンが競走バとなった当時、シルバーバレット当バが多忙だったこともあって…。

 

『フツー逆だろ』

『揃った時がもはや母と息子』

『妹の方がいろいろとデカすぎる』

 

などとコソコソ囁かれていたのを知らなかったのだ。

なおシルバーバレットにとっての妹を含む下の"きょうだい"の存在は、ある意味において神聖視されている節が見られる。

ので。

その分、"きょうだい"に不用意に近づく者に対して非常に敏感になる。

サンデーサイレンスは、そのことをよく、よ〜く理解していた。

そして同時にシルバーバレットを止めるには己の力が必要だろうとも。

何しろこのバカは一度走り出したら止まらないタイプなのだから。

そのため全力をもってサンデーサイレンスは押さえつける。

他のウマではこうはいかなかっただろう。

マブダチであるサンデーサイレンスが相手だからこそ、このバカは理性を失うほどの激昂を、プレッシャーを抑えている。抑えて()()()いる。

 

「落ち着けって…。な?」

「……ぐるる、がるるるる…!!」

「お前が暴れたらあの妹も悲しむだろうが」

 

息が荒く、目を吊り上がらせているシルバーバレットの手を掴み座らせる。

そのまま深呼吸をさせて。

ある程度落ち着いたところでようやく解放する。

 

「……ごめんね、サンデー」

「いんや、いいよ」

 

しゅんとする彼の頭を乱雑に撫でる手。

それに「やめてよ〜」と抗議の声を上げる彼だったが、すぐに笑顔に戻った。

そんな二人の様子は、傍から見ると仲睦まじい兄弟のようで…。

 

「あ、年齢的には僕の方が兄だからね?」

「!?」

 





僕:
シルバーバレット。シスコンでありブラコン。
僕の妹を不埒な目で見たな!?万タヒに値する!!の気持ち。
おそらくSSが傍にいなかったらプレッシャー()を出しながら件の他バたちに絡んでいたと思われる。
怖 い 。

SS:
サンデーサイレンス。僕を止めた。
シスコンとして怒り狂う僕を見て「面白い」よりも先に「これはいけない」という気持ちが出た。
もはやどこぞの猛獣かというぐらいキレ散らかした僕を見て「コイツ、妹が彼氏とか連れてきたらヤバいんじゃね?」とアイデアを成功させた。正解。

僕の妹:
シルバフォーチュン。いろいろとデカい。
【白の一族】の容姿に穏やかな気性が合わさって出来上がったみんなの初恋キラー。性癖を捻れ狂わせるな。
しかも自分が周りからどういう風に見られているか気づいてないので…。
たぶん兄である僕とはまた違った"魔性"。
邪悪じゃない妲己。
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