さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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主人公と一番エンカしてるのがオグリになってきたな…。
主人公もオグリは後輩なので態度柔らかめだし…。

【追記】
誤字報告ありがとうございます。


◆キミを待っている

「やっほー、シぃルバーっ!」

「っ!?…なんだ、ミスターか」

 

後ろから抱き着いてきたミスターシービーにシルバーバレットは思わず肩を跳ね上げる。

いつもと変わらずニコニコとその姿を見やるミスターシービーにシルバーバレットは軽く睨むがどうせ効き目はないということは分かっていた。

 

「ねぇ、シルバー」

「なんだい」

「現役続けるってホント?」

「…あぁ、」

 

最近、噂となっていた話があった。

シルバーバレットが現役を退くと。

その理由が度重なる脚の不調であることもまことしやかに囁かれていた。

 

「…脚は大丈夫なの」

「大丈夫、とは言えないな。…けど、」

「けど?」

「証明してくれって言われたんだ」

「ふぅん」

「僕が『最強』なんだから辞めるなってさ」

「ふふっ、そう!」

「そんなの言われたら、辞められるわけないだろ」

「そうだねぇ」

 

10分ほど話し込み別れる。

 

「…あーあ、ドリームトロフィーリーグに来ない?って誘おうとしたのに、残念」

 

みんなキミのこと待ってるんだよ?

ルドルフも私含めて同期も前会長だってキミのことを待ちわびてるんだから。

 

「また待ちぼうけかぁ…」

 

「先輩?」

「あれ?」

 

療養施設に着き、温泉に浸かっていると見覚えのある顔と出会った。

驚いたのも束の間、今の自分は顔を隠してない!と気づき慌てて持っていたタオルで隠した。

 

「先輩、どうしたんだ!?」

「あ、いや、うん…」

「体調が悪いのなら温泉から上がった方がいいと思うんだが、」

「た、体調は悪くない、から大丈夫」

「そうか…?」

 

後輩は僕の横へと腰を下ろしたらしい。

 

「まさか先輩がここにいるとは思わなかった」

「僕こそそうだよ」

「先輩も療養だよな?」

「もちろん」

 

後輩も僕と同じように脚に何らかの不調があったようで此処を利用することにしたのだという。

今まで知らなかったのだが後輩はプールが苦手だということを知った。

ビート板がない状況で泳ぐと溺れているように見えてしまうため、ビート板を持って泳いでいるのだとか。

 

「温泉は好きだがプールはちょっとな…」

「ふふ、そうか」

「先輩はどうだ?」

「温泉もプールもどっちも好きだよ。でも冬にプールに入るなら温水のところがいいなぁ」

 

そんなことを会う度に話した。

後輩は僕よりも早く療養施設から去ってしまったけれど、頑張っておいでと元気づけた。

心の中で「この子がもう此処に来ないようになればいいな」とも。

 

「先輩」

「なんだい」

「また、私と…」

「うん?」

「…いや何でもない。またな、先輩」

「あぁ、またね後輩」

 




史実的には1989年の話。

僕:火をつけられたため現役続行。
脚の治療のためリハビリ施設へ。
リハビリ施設に行ったら仲の良い後輩(オグリキャップ)がいて、びっくり。
一応初めは顔を隠してたけど、段々過ごすうちにリハビリ施設ではフードを取るようになった。
リハビリ施設内のウマ娘たちに慕われてしまっており、それが悩みの種。

オグリキャップ:リハビリ施設へ来たら先輩である僕がいてびっくり。
オグリキャップにとって『先輩』として慕ってるのが僕だったらいい。
タマモクロス等は対等な友人でライバルだと思ってたり…。
僕の素顔を見てもビビらず『痛そうだな…』と思う程度で済ました。
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