引退初期銀弾、『走り方教えてください!』って周りに言われて頭抱えてたりしてると思う。
だって戦法とか考えずに好き勝手走ってたんだもの。
走ってたら、勝ってたんだもの。
それで、負け知らずだった
…それが、銀弾なんだ。
最近なぜかあまり知らないヒトたちに絡まれるようになった。
その誰もが【銀】の名を冠するウマたちで。
「せんぱ〜い」
「バレット」
「父様…」
「おじいさま〜」
…なんか呼称が一部おかしいところもあるがそんな感じ。
「ね、バレット」
「なんだい」
はじめに話しかけてきたのは最近僕と成り行きで同居し始めた栗毛の体格のいいウマ。
【シルバー】という名を冠する名家の次期当主だと目されているウマのようだけれど…、
「僕らの家においでよ」
「え、」
「同じ【シルバー】って冠名だから、どこか遠縁の家の生まれだったってすれば問題ないからさ」
「普通に問題だろ、それは」
「え〜?」
執拗に僕を家に組み込もうとしてくるんだよなぁ…。
いや、分かってる?
僕"サラ系"だぜ?と言おうにも「ウチの家の大半が"サラ系"だよ?逆に"サラ系"の方が多いよ?」と言われれば口を噤むしかなく。
なんでや…。いちばんの断り文句が断る前から潰されてるよ…。
ミスターとかルドルフとかならこの断り文句でなんとかなるのにぃ…!
「だから、ね?」
「ヒエッ」
か、顔がいい…!
紅顔の…系の顔で迫ってくるな!
ジリジリ圧をもってにじり寄ってくるから逃げるに逃げられない!
そもそも手がガッシリ掴まれている。
「タスケ…タスケテェ…」
僕は普通に生きたいんだよ!良家に組み込まれたくはないんだよ!と心の中で叫んでいれば、
『ちょーっと待ったー!!!!』
「!?」
「あ、」
ベリっと引き剥がされポイッと。
ビックリしているとワラワラしているウマたちにぎゅーっと抱きとめられる。
「わ〜い、おじいさまだ〜」
「お父様〜」
「パパ〜」
「あ、ありがとう…」
『どういたしまして〜』
抱きとめてくれたウマたちにわちゃわちゃされているとどうやらまた新しい話が始まるようで、
「【シルバー】の方には渡しませんよ!」
「へぇ…?」
「父様を引き取るのは【シロガネ】です!」
「アッ」
な ん で さ ! ?
【シロガネ】家も【シルバー】家に並ぶ名家だろ えーッ!
もはや侃侃諤諤をも超えた議論である。
「【シルバー】の方はフォーチュンさんからOKもらえたんでしょう!?それでいいじゃないですか!」
「え?【シロガネ】の方は家族を引き離そうっていうの?非情だなぁ」
「う…」
え?いやちょっと待って?
お前、
それにフォーチュンもOK出しちゃったの!?
「ナンデ…ドウシテ…」
『どうか、【シロガネ】に来てください!』
「ウウウ…」
…僕、どうすればいいんだろう。
生存√に入ったので【シルバー】と【シロガネ】が生えてきたウマ世界。
僕:
シルバーバレット。
海外遠征から帰ってきたら【シルバー】と【シロガネ】というふたつの名家から狙われるようになってしまった哀れなウマ。
本ウマとしては普通に生きたいのに…。
"サラ系"っていう断り文句も『ウチの家の大部分が"サラ系"ですよ?』って言われて潰されるし…。CB&皇帝などにはその文句が効くのにね…。
知らぬ間に
なお本当にヤバくなったら仲良くなったマブのSSさん家に逃げ込む系ウッマになる。助けてマブ!いや、逆にマブの家の子にならせて!!僕を!!!!
【シルバー】:
シルバーの冠名を主に使っている名家。
次期当主は体格のいい栗毛の美丈夫なウマ。
その次期当主自ら僕に惚れ込んでおり、何やかんやして現在は同居している仲。
同居して仲を深めてあわよくば…という考えとのこと。
まぁ、もう
バレットは元々こっちにいたんだよ?だから…ね?
ちなフォーチュンはシルバーチャンプ等から家入りを頼み込まれた結果、気づいたらOKを出していたんだって…。
本ウマも何故OKを出しちゃったのか分からないって言ってたよ…怖いね…。
【シロガネ】:
シロガネの冠名を主に使っている名家。
次期当主は『銀色のアイドル』と巷で謳われている歳若いウマ。
何故か僕を『父さんおじいさま』と呼ぶウマたちの集まり。
(なお少なくはあるが僕のことを『母さんおばあさま』と呼ぶウマも…?)
僕自身分かっていないが、何故か【シロガネ】の名を冠するウマたちに
僕たちの始まりは"あの方"ですから…【シルバー】と言えども、絶 対 に!渡しません!!
…ほどほどにしろよ〜、ハイセイコ。