たぶんこの3人組はチャンプの子だからっていうのもあるけどogrの孫でもあるからシングレの顔黒塗りで目がギラギラした顔で追ってきたり、あの体勢低いスパートかけてきたりするんだよね…。
サクラスタンピードというのは『太陽』のようなウマだった。
ムードメーカーといえば、もしくは学年問わず誰もが知っている、慕っている…そんなウマ。
そこそこの頻度で問題を起こすのだけれど、最終的には「仕方ないなぁ」と許してしまうような不思議な魅力があって。
だが。
「プライド、シルフィー」
そんなサクラスタンピードにはいっとうに優先する友人たちがいる。
幼いころからの、俗にいう幼なじみだというプライドシンボリとメジロシルフィードのふたり。
「おはようございます。どうです、今日の調子は」
いつもの、!マークがたくさんつく喋り方が嘘のような静かな話し方。
穏やかで、さらりと撫でる風のような声音だ。
「ああ、いい感じだ。今日もよろしく頼む」
「えぇ、もちろんです。あなた方に勝つために小生はいるのですから」
「それは私も同じですよ?プライド、スタン」
そう言って笑い合う三人の間には信頼関係以上の何かがあるように思えた。
ふたりでひとつ、ではなく三人でひとつ…のごとき。
どれが欠けても成り立たなくて、でもだからこそ強い絆のようなものを感じる。
それ故に。
「…」
その一報が入ってきた時、誰もがサクラスタンピードのことを心配した。
何の因果か日本に残っていた、いや残されてしまっていた、たったひとりであったのだから。
「──大丈夫です」
けれど。
サクラスタンピードは、強かった。
いつもならば、普段ならば、緊張する誰かの体の強ばりを解したり、安心させる言葉をかけるはずの背が、逆に周囲を怯えさせる圧を紡ぐ。
完璧なまでに追い込まれた肉体に、ゾッとするような目つき。
ただひたすらに勝利しか見ていないその姿はまるで修羅か何かのようであった。
『後続が懸命に追い上げる!』
『だが先頭はスタンピードだ、スタンピードだ!』
『高く昇る太陽の元で見事に花を咲かせました!サクラスタンピードです!!』
ゼェ、ハァ…と息を吐く様すら荒々しい。
乱雑に汗を拭い、乱暴に髪を掻きあげ、天を睨めあげる姿には誰からも愛されるムードメーカーなぞという…。
「……っ!」
それでもなお。
最後の最後で競り勝った瞬間、サクラスタンピードは小さくガッツポーズをした。
そしてそのままゴール板前で深く息をつき、立ち止まる。
慌てて駆け寄るトレーナーたちの姿が見えて、ようやく快活に、いつものように笑った顔をした『太陽』に自分たちもまたホッと息を吐いたのだった。
だが。
先程まで自分たちにあてられていた"圧"を。
───ぞわり
もう一度、感じたいというのも…。
【桜吹雪】:
サクラスタンピード。
残されているからこそ、負けられなかった。
あんな事実を知って、笑ってなぞいられるものか。
こんなところで負けて、何も知らぬあの子に知っている己が顔向けなぞできるか。
だから。
───申し訳ないですが、
幼なじみ3人組の中でいちばんファンサが上手いし、後輩同期先輩問わず慕われてる系ウッマなのがサクラスタンピードなんだ。
なお。