さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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ちな幼なじみ3人組は新バ戦が同じだったりする(1着プライドシンボリ.2着サクラスタンピード.3着メジロシルフィード)。



ずっとお前を見てる

Couldn't care less(クドゥントケアレス)は引退後、日本へトレーナーとして招集された。

日本という国名には多少の苦手意識はあったが、日本という土地自体には何も罪はないのでふたつ返事で了承の言葉を出した。

それがどうして。

 

「嗚呼、貴殿が隣室の」

 

引越しの挨拶に、と隣室のドアをノックすれば現れたのは。

 

───可哀想に。

 

かつて。

言われた哀れみと嘲りが混じりあった声音がフラッシュバックする。

 

「…………どうも」

()()()()()()。俺はプライドシンボリと…」

 

知ってる。

とは、言わなかった。

あんなにも、俺はお前を追いかけていたというのに。

俺はお前を一日たりとも忘れたことがなかったというのに。

お前は。

 

 

プライドシンボリがさる名家にトレーナーとして招集されたのは現役を引退してすぐのことだった。

元より引退後はトレーナーになろうとしていたプライドシンボリにとって、さる名家からの招集は渡りに船であったのである。

 

『元気ですか?』

「嗚呼、今日も変わりない」

 

別の土地で、同じくトレーナーとして働いている幼なじみ-サクラスタンピードと連絡を取っては近況を報告し合う日々が続く。が、

 

「そういえば」

『はい』

「隣室に新しいウマが来たんだ」

『へぇ、仲良くできそうですか?』

「嗚呼。Couldn't care less(クドゥントケアレス)という方なんだが…」

『エッ』

「…?どうかしたか?」

『え、いや、どうかしたかも何も…。プライドくん、貴方ってウマは…』

「?」

 

その日、プライドシンボリはCouldn't care less(クドゥントケアレス)がどのような経歴を辿り、此処に辿り着いたのかを懇切丁寧にサクラスタンピードに教えてもらい、理解した。

確かに、思い返してみればどこかで見た顔だなとは思っていたが…とボソボソした声で漏らせば『おバカ!』なんて。

 

『絶対プライドくんと話したいことのひとつやふたつあるやつですよソレは!

「あの時は凄かったですね」「いえ貴方の方もあの時!」みたいな!!』

「そんなまさか」

 

くすくすとその時は笑っていたが、翌日からこっそりと隣室のウマのことを観察してみれば。

 

(じっと…見られている…。助けてくれ、スタン…!)

 

 

Couldn't care less(クドゥントケアレス)から見たプライドシンボリというウマは同族にもヒトにもひどく人気であった。

仕事も真面目で、また仕事の途中でもファンから声をかけられればそちらに一目散に駆け寄り。

いつも仏頂面の顔をいくらか緩ませては対応する姿にはちょっとした動悸を覚えたし、何よりも「指導のために」とその走る姿が"あのころ"のようで、美しかったのだ。

 

「あぁ…」

 

だから、俺は。

今でも。





【どうでもいい】:
Couldn't care less(クドゥントケアレス)
件の【一等星よりいずる誇り】に情緒ぐちゃぐちゃにされた脳焼きホース。
Couldn't care less(クドゥントケアレス)は「一切興味がなくどうでもいい」って感じの意味なのにね。…何の因果や。

日本に招集されたけど流石にアイツには会わんやろ、したら爆速でフラグ回収した。
今日も今日とて【一等星よりいずる誇り】に現役時代より煮詰めたクソ重感情を向けている。

【一等星よりいずる誇り】:
プライドシンボリ。
幼なじみであるサクラスタンピードに言われるまでCouldn't care less(クドゥントケアレス)がそうだと分からなかった。
レースは天才だがレース以外のことにおいてポンコツが過ぎるウッマ。
なので幼なじみからよく「プライド、キミってやつは…」と言われるが幼なじみも含めキミたち全員同父だからさぁ…(【銀色の王者】を見る)。
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