お前も他バのこと言えんやろ定期。
「そんなにつれなくしてると、後が怖いと思うけどなぁ〜?」
「ソレ、アンタが言うか?」
「…?」
自分たちの横に座り、クスクスと笑うウマ-シルバーバレットにシルバアウトレイジは呆れ、シロガネガイセイは首を傾げる。
遠くからはトレーニングに勤しんでいる生徒たちの声が聞こえてくる中、三人の会話が続く。
「……まあいいや。で?結局何があってその話なんだよ」
「いやね、ちょっとしたトラブルがあってさ。…それがまた凄くてね〜」
「へぇ」
「三つ巴ならぬ何巴だったかな…?」
「紛うことなき修羅場」
「そうとも言う〜」
そんな話でも、ケラケラと軽く笑うのは危機感がないのか、それとも……。
「それで、どうなったんだ?」
「うん、まず……」
それから。
突っ込んだり笑ったりと少々騒がしい時間を過ごしながら、話は進む。
そして、ひとしきり話し終えて満足そうな顔を浮かべるシルバーバレットを他所に、シルバアウトレイジはある事に気づく。
(……ん?)
それは、いつもと変わらず黙って話を聞いているシロガネガイセイが、
「…(きょろきょろ)」
忙しく周りを見回していること。
表情は真顔だが、雰囲気がどこか焦っているのを見るに何かを探しているようでもあった。
すると、ふと思い出したようにシルバーバレットが口を開く。
「あ、そうだ。……ねぇ、そっちの子ってもしかして……」
「えっ!?」
突然話を振られたシロガネガイセイは驚いたようにシルバーバレットが指をさした方を見やる。
俺もその指の方を見やるとそこには、
「…はよしろ」
「ご、ごめん…」
一緒にトレーニングをする約束でもしていたのだろう、シロガネガイセイの友人らしきウマがいた。
言葉少なに踵を返したそのウマに慌てて駆け寄っていく後ろ姿を残ったふたりで見送れば、
「…話付き合わせちゃ、悪かったかな」
「かもなー」
申し訳なさそうにする隣に、特に気にしていない様子でシルバアウトレイジは返す。
「んじゃ、俺は行くわ。アイツらもいつもの場所にいそうだし」
「ああ、じゃあね」
立ち上がって伸びをしながら去る背を見送った後、シルバーバレットも立ち上がり、去り際に一言残す。
「僕も大概だけど」
*
注ぎ方の加減がどうにもよく分からないのは生まれつきだろうか。
注ぎ方をひとたび間違えれば相手を溺れさせてしまいそうだから、と注ぎすらしないのは罪だろうか。
それでも、注ぐことを止められない自分はきっと間違っていて、悪い子なのだと思う。
……だって、こんなにもみんなが大切で、好きだから。
与えられるものを少しづつでも返したいと思うのは。
「…さて、どうだかね」
回避性能は高いけど、高いが故に適度に捕まってあげないと危ないよね〜と思考している銀弾&自分は
揃いも揃ってどっこいどっこいだよ。
その血に列なる限りはね。