さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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こどもの日だけど、その要素は希薄。



こどもの日

こどもの日という奴である。

まぁちょっと前のひな祭りも盛大にやったワケではあるが。

…思えばあの雛人形デカいよなぁ。

どっかの大きな家とかでしか見ないような何段もある立派なもので。

いくら僕に子どもができたからというだけで贈られていいものではないと今でも思う。

そんなことを考えながら、僕は今年もまたご贔屓の店に柏餅とちまきを取りに行っていた。

子どもが食べる分が大半だといってもこれが中々に大変で。

 

「あー……やっぱりこの時期は混むんだよねぇ」

 

それに毎年のこととはいえ、やはりこの人の多さには辟易する。

それでもなんとか無事注文を済ませて帰路につく。

そして、もうすぐ家に辿り着くといったところで──。

 

「父さん?」

「あれ、ハイセイコ?」

 

子どものひとりであるシロガネハイセイコに出会った。

…あ、そう言えば「出掛ける」って言わずに出てきてたんだっけ?

 

「どうしたんですか、こんな朝早くから……」

「ん~、今日は子どもの日だからね。お祝い用のお菓子を取りに行ってきたところだよ」

「へぇ…。あ、袋持ちますね」

「ありがと」

 

ふたり並んで歩く帰り道。

ふと見上げる空はとても青く澄んでいて、雲ひとつなくどこまでも…。

 

「気持ちの良い天気ですね」

「そうだね。絶好のお出かけ日よりかな」

「……でも、どこに行くにも混みそうな気がしますけど」

「ははは」

 

そうだったそうだった。

ハイセイコとかが小さかったころはよく色々な場所に連れて行ってたなぁ。

遊園地や動物園なんかは特に喜んでくれたし。

最近はそういう機会も少なくなっていたけれど、こうしてまた連れ出してみるというのも悪くはないかもしれない。

 

「さて、じゃあそろそろ帰ろうか」

「はい!」

 

 

幼いころのこの時期の思い出としてはいつも忙しい父が遊びに連れていってくれたことであろう。

子どもであった自分たちが起きている時間にはなかなか帰って来れない父がその時期だけは一緒に居てくれたことが嬉しくて仕方なかったのだ。

そして、それは今も変わらず。

 

「ただいま戻りましたー」

「おかえりなさい、父さん!」

「うわっとと」

 

飛びつくと父さんの後ろに控えていたハイセイコにやんややんやと言われるが無視だ無視!

いいだろ、ハイセイコはいつも父さんと一緒にいるんだから!!

たまには家でお利口に待ってる自分たちに譲ってくれてもさぁ!

 

「こら。父さんが困っているでしょう?」

「え~別に大丈夫だよね、父さん!!」

「うん、まぁこれくらいなら全然平気だけど……。うん、今日もいい子にしてたみたいだね」

「うん!」





僕:
シルバーバレット。
たくさんの子どものパパ。
行事には敏感なので行事が近くなるとソワソワし始める。
実は子どもがある程度の年齢になると「あの子ならもう大丈夫だよね!」と思うタイプ。
…それまでベタベタゲロ甘に甘やかされてた子どもたちの心情は如何に!?
まぁたくさん子どもがいるんでね…仕方ないのは仕方ないんだよなぁ。

子ども:
パパ好き!
パパに可愛がってもらおうとしては、きょうだい間で押し合い圧し合い。
なので補佐としていつも僕のそばにいるシロガネハイセイコにジェラ…っとしてるとかどうとか。
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