キラキラ光る、おそらの星よ。
「火に魅せられる子どもと、水に魅せられる子どもは」
どっちが、危険なんだろうね。
ありふれた日常会話の、ちょっと逸れた雑談。
その中でそのウマはニコリと笑って、そう問うた。
*
キラキラ星の、音色が響く。
星は、いつか死ぬという。
とはいえ、生物的な死ではなく光れなくなったのを便宜上死としているだけの話らしいが。
ともかく。
星は、いつか死ぬのだ。
星は、遠い。
空に瞬いていて、近くにあるように見えても、その実は遠い。
そりゃあ月や太陽の距離すら調べると気が遠くなるほどのキロメートルだから当然といえばそうなのだが……。
とにかく、だ。
星は、いつだって遠い。
それは、変わらない事実で。
そして、だからこそ、なのだろう。
星に憧れる者は後を絶たない。
例えば、宇宙飛行士のように。
または天文学者のように。
はたまた、はじめて満点の星を見た幼子のように。
彼らは皆一様にして、星々へ手を伸ばす。
まるでそれが当たり前かのように。
あたかもそれが必然であるかのように。
手を伸ばさずにはいられないほどに……星は美しいから。
だが。
だがしかし。
星の熱量というものは、凄まじい。
星が光らなくなるのが死というのなら、星が光るのは燃えているからなのだ。
故に迂闊に手を伸ばせば、伸ばした側のこちらが燃え尽きるのは必至。
けれど。
『こっちを見ろ!』
いつものように、星に手を伸ばしていたところで無粋に鼓膜を刺した雑音。
ふらり、と視線を音のした方に向ければ、そこには見たことがあるような、ないような…。
『なにか』を必死に言い募っているようだが聞こえるのはまるで水の中に浸かった時と似た、ぼやけた音だけ。
何を言っているのか分からないし、そもそも興味もない。
ただ、ひとつ言えることは。
(うるさい)
それだけだった。
それだけを思って、また視線を宙に向け直す。
…嗚呼、我らが小さき星よ。
小さくも、煌々と輝き、我らを導く星よ。
導きながら、ともすれば我らを焼き尽くしかねん星よ。
どうかこの矮小な存在を許し給え。
願わくば、この身が灼け、灰になるその時まで跡を追うのをお赦しください。
そんな思いを込めて、そっと手を夜空へと向ける。
瞬きすれば、今にも消えてしまいそう。
ずっと、夜のままであればいいのに。
そう願いながらも、自分はただ静かに目を閉じた。
でも。
(ほしは、ふれられないから、こそ…)
少しでも
消えないままに、