誰かに堕ちてしまった銀弾の話。
一族らしくまっしぐらなんだ。
ウチの家系は惚れたら一直線だ、ということを聞いて知ってはいたが百聞は一見にしかず、というのはこういうことを言うのだろうと思う。
はじめは、気のせいだと思った。
己と相手はただの友人だから、友情が行き過ぎて
けれど、違うのだ。
これは、そういうものじゃない。
「……なあ」
「ん?」
「僕のこと好きか?」
「うん」
即答だった。
少しも迷うことなく、あっさりとした返事に思わず言葉を失う。
「好きだよ」
唇がムズムズと居心地悪く戦慄く。
言質を取った!と悦ぶココロと騙してるだけだと否定する理性。
だが言葉にされてしまったからには、石が坂を転げ落ちるようにしかならなくて。
"好ましい相手ができたら手料理を振舞ってやりなさい"
"好ましい相手ができたら言葉を尽くしなさい"
"好ましい相手ができたら"
"好ましい相手ができたら"
"好ましい相手ができたら"
"好ましい相手ができたら"……。
幼い頃から言い含められてきたことすべてが好ましい相手を逃がさないと宣う檻になる。
理性は『やめろ』と叫ぶのに、本能はそれに逆らい続ける。
だって、こんなにも愛おしい。
この気持ちを抑え込むなんて無理だ。
そんなことをしたら死んでしまう。
「僕もキミのことが好きだよ」
そう言うと相手は嬉しそうに笑い。
その笑顔を見ては、ああもう後戻り出来ないと絶望した。
*
はじめ。
その"熱"を見た時は、勘違いじゃないかと思った。
誰にもツレないキミが自分だけに見せる顔。
焦っているかのような、または愛おしくてたまらないとでもいうかのような。
他の誰も知らない表情を見るたびに、優越感で心を満たしていた。
(…………)
それが何なのか、薄々勘づいていながら見て見ぬふりをしていたんだろう。
キミの特別になれているような気がして、それを壊す勇気がなかった。
…けど、違った。
「好きだよ」
その、たった4文字で。
歓喜に咽び泣くようにぐるりと変わった目の前の瞳にようやっと悟ったのだ。
『あ、本気でキミは自分のことが好きなんだ』と。
いつかのような戯れでなく、誤魔化しもなく。
気が狂いそうなほどの熱量で、自身を好いてくれているのだと。
分かって、しまったから。
自分を突き落とそうとするキミの手に逆らわず、堕ちるところまで堕ちて。
もうキミ無しでは生きていけないくらいに溺れてしまった。
きっと、キミも同じなんだろう?
でなければ、あんな目はできないはずだ。
だからどうか、ずっと一緒に。
───一生、一緒に…ね?
僕:
シルバーバレット。
友人と思っていた誰かに堕ちた。
理性では
だって一族因子がその
でも銀弾本人は
っぱクソボケですわよ。
誰か:
ずっとずっとずーっと僕に執着していた。
はじめは僕の想いを戯れだと思っていたが本気だと分かった瞬間から僕の
それはそれとして僕が
逆に