さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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こぽこぽ…かぽかぽかぽ……。



ぷーる・とれぇにんぐ!

今日はプールトレーニングのようだ。

プールは脚に負担をかけずに鍛えられるので脚が弱めな僕には打って付けのものなのだけど。

 

「じゃあバレット頑張ろ…」

「こぽこぽ…かぽかぽかぽ……」

「バレットーッッ!?!?!?」

 

体が小さいのとか、プールに入ったことがあるといっても基本が下のきょうだいの補助としてだったので。

いや、決してプールが嫌いなワケではないのだ。

お風呂は大好きだからね、うん。

そんな僕をよそに先生は既に顔色が真っ青になっている。

これはいけない。

安心させるためにもう一度ちゃぽっ!と入ろうにも、

 

「こぽぽ…かぽぽぽぽ……」

「やっぱりダメじゃないかっ!!」

 

既に口元まで水に浸かった状態でした。

うぅん、どうしよう……。

このままではトレーニングに支障をきたすだろう。

そうこうしているうちにも、先生の顔色はどんどん悪化の一途を辿っていく。

というワケで〜!

 

「…それにしても」

「うん?」

「なんで浮き輪なんでしょうねぇ?」

「さぁ?」

 

道具に補助してもらうことになったのだが…、何故か僕の手にあったのは浮き輪。

あれ〜?他の娘たちはビート板を使ってた気がするんだけどなぁ〜??

……まぁいっか。

とにかくこれで先生の負担()が減るならオールオッケー!

あとはこのぷかぷかな感じでリラックスしながら泳ぐだけ!!

いざゆかん!

……。

ぷかり〜ぷかり〜♪

ゆらり〜ゆらり〜♪

ぽわわ〜ん♪ぽわわ〜ん♪

 

「……」

 

泳ぐことに意識が集中して気付かなかったけど、プールサイドの方から先生の視線を感じる。

だから先生の方を見ると目が合って。

 

「「……」」

 

何か言いたいことでもあるのかな?

でも何だか気まずくて目線を逸らしてしまう。

そのまましばらく見つめていると、先生が立ち上がりこちらへやって来ようとした。が、

ドボンッ!!

プールに落ちた。

……あぁ、いつもの先生だ。

と、思うのも束の間、パニックゆえか、慣れてない着衣泳は上手くいかないようでワタワタとしているのを見て。

それは流石に危ないと手を引っ張る形でプールサイドの方へと戻してあげた。

 

「せ、先生大丈夫ですか!?」

「ごぼっ!……けほっ!」

 

幸いにも溺れることはなかったけれど、その表情は未だかつて見たことがないくらい恥ずかしそうだ。

そんな先生を見て僕は「先生って、やっぱりこういう運動も苦手なのかな?」

と思うのだった。

 

(思い返せば、はじめて会った時も自転車で川に突っ込んでたよね…)

「…バレット?」

「いや、何でもないですよ?えぇ、何も」

「…そう?」





僕:
シルバーバレット。ビート板勢。
お風呂は好きだし水に浸かることもどっちかいうと好きだけど泳ぐとなると…というタイプ。
入る前はキリッとしているのに、いざ入ったらカポカポコポコポし出す。

トレーナー:
名を白峰。
トレーナーとしては優秀オブ優秀だが運動&人間的生活は…系のヒトミミ。
今回プールinしたのは僕が泳げてて安心+アドバイスしようとしたら地面がなくなったため。
実は僕との初対面時に自転車で川に突っ込んでいる。
そして僕に救助されている。
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