さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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許容量が増えたところにいきなりの目減りはダメですよ、コリャ…(やれやれのポーズ)



子の心、親知らず

血に刻みつけられた業か、それとも本人の生まれながらのサガか。

シルバーバレットにとって、子どもというものは『守るべき存在』であった。

かよわく、素直であるこの子らを親である自分が守ってやらねばならぬと──そう思ってきたのだ。

だがそれは同時に、シルバーバレットの"いびつさ"をどうしようもなく際立たせてしまって。

 

『おとうさん、だっこ!』

「はいはい」

 

シルバーバレットは、たしかに子どものことを愛し、慈しむ。

けれど、それはある一定期間を過ぎると()()()する。

そこにどんな線引きがあるのかは杳として知りえない。

しかし確実に、ある一定期間をもって、かよわき子たちにかけられていた『愛』は…薄れていってしまうのだ。

 

愛しているには、愛している。

でも()()()()の、際限なく注がれていた『愛』よりは程遠い量になる。

いわく、『大人になったから』。

いわく、『僕がいなくても大丈夫そうになったから』。

 

「メンタルも安定して、家族間での交流も持てるようになって……もう僕の助けはいらないみたい」

 

ほけほけと、ふわふわと笑う様は心の底からそう思っていると顔を見ずともわかるほどに朗らかな声音だった。

 

だって、シルバーバレットには『他人に依存する』ということが分からない。

いや、一心同体とまで言い切りかねない仲の、自他ともに認めるトレーナーはまた別口として、基本は自分ひとりで立って歩いて行ける人間であるが故に、()()()()()()()()()()()()()()()()()()という感覚そのものが理解できないのだ。

だから子どもたちから自分に対する様々でありながら、でもどこか似偏っている感情にも気付かぬまま。

それらをただの『家族愛』だと受け止めている。

そしてそれを否定できるような要因もまた、存在しない。

……まあ、そんなことを言ってしまえばそもそもの話。

シルバーバレット自身、自分の異常性について自覚がないわけでもないのだが。

それでもやはり、その考えに至ることはないだろう。

……きっと。

 

 

いつか、父母や祖父母のような関係に至れる人と出逢うことができればいいなと考えつつも。

 

「僕は、あんな風にはなれないや」

 

互いに愛し合って、大切にしあって。

それを、なんと素敵なことだと思っても、自分が()()している姿が皆目なくて。

自分が示すことのできる『愛』が、いつしか"親愛"やら"友愛"やら"家族愛"など、普遍で、澱みひとつないものだけだと気づいてしまっては。

 

「…ま、いっか」





僕:
シルバーバレット。
子どもは守るべきもの。
なので守りに守るが、家族に馴染み交流を持てるようになると「大丈夫だね!」するタイプ。
それまで付かず離れずベタベタドボドボ『愛』を注いでいたところにコレだよ…。

だがそれはそれとして、父母や祖父母みたいな関係になれる人が欲しいな(トレーナーは別枠)とも考えるには考えるが僕として示せる『愛』が澱みない"友愛"やら何やらなので「『愛』って難しいね」している。
……まぁ父母、祖父母の関係のように重くとも()()()()関係を持ってくれる人がいればあるいは?
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