さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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もしくは、ヒーロー朝を連れてきて。

……にしても金と銀って豪華だよね。




銀色の夜明けから、黄金の太陽へ

かのウマの父が『見果てぬ夢』を醒ました"夜明け"だったとするのなら、かのウマ-シルバアウトレイジは───。

 

"太陽を連れてきた"って」

 

そんな話に当の本人は顔を顰める。

俺は"太陽"なんてガラじゃねェし。

それに、

 

「どうせ"太陽"うんぬんは母方からの連想だろうがよ」

 

銀色の名を持つウマと金色の名を持つウマの血筋が交わって生まれた自身。

その事実から来るイメージでしかない。

 

「でも、先輩は"光"だと思いますよ?」

「あァ?…………まぁ、それは、そう…か?」

 

【銀色の激情】

そう呼ばれる自身。

そんな自身の中に渦巻く激情が、"光"だと言われればそうかもしれない。

とはいえ、その"光"は穏やかなものではなく、ギラギラと輝いては、総てを焼き尽くすモノなのだが。

 

「綺麗ですよ、先輩」

「…物好き」

 

 

激情、【███(銀の星)】をつかみ

 

それは、あまりにもギラギラと輝き過ぎて。

一瞬にして、囚われる。

()()()()()

光に焦がれずにはいられない羽虫のように、はたまた光なくば生きれぬ植物のように。

混じり合う、銀と金。

夜明けを謳い、夜闇(絶望)を振り払うソレ。

思わず、自分がいま()()()()()()()()を忘れてしまうほどに神々しくも、荒々しいソレ───。

去る──電撃の如く。

かの、【███(銀の星)】の、如く。

弧を描く。

輝かしき流星。

もしくは。

 

「…恥ずかしいからあんま見んなよ」

 

その実況、変に小っ恥ずかしいポエム語られっからさァ。

そうボヤく声は今日も変わりなく。

いつも通りの不機嫌そうな顔で。

だけどどこか嬉しげに見えるのは気のせいではないはず。

だって、ほら。

 

「何度見ても、カッコイイですよ?」

「…」

 

呆れたような顔をしながらも、薄らと血色が良くなっている肌。

飲み物に口をつけながらもテレビを消そうとはしなくて。

…変わったなぁ。

当初は、何がなんでもテレビを消そうとしてドッタンバッタンして、ふたり揃って部屋の片付けをしたってのに。

 

 

『憧れ』は嫌だ。

けれども、自分に向けられた賞賛は嬉しいなど、何とも救いようがないというか難儀というか。

俺は、シルバアウトレイジ(おれ)を見て欲しくて。

フィルターを、かけられたくなくて。

 

「先輩」

 

ふと、自分をやさしく呼んだ後輩の声に反応する。

コイツは、良い奴だ。

人懐っこいから、俺じゃなくとも他の誰かと仲良くやっていけるだろうに。

何故か、俺の様子を逐一見に来ては穏やかな時間を共に過ごすようになって。

 

「おなか、空きました」

「そうか」

 

ちょこちょこと後ろに着いてきて。

あわよくば味見をさせてもらおうとする可愛い後輩に、俺は。

 

(…救われている、のかもな)





【銀色の激情】:
[金銀一条、その旅路]シルバアウトレイジ。
芝AダD.短FマB中A長C.逃G先F差D追A。
固有スキルは『激情、【███(銀の星)】をつかみ』
効果は「終盤まで最後方にいる時間が長ければ長いほど最終直線で速度と加速力を上げる。さらに格の高いレース(想定はG1。だがチャンミ等も含む)なら効果がすごく増える」
また進化スキルは『全身全霊』→『黄金の激雷』、『月影一閃』→『白銀の激情』
だがメイクデビュー終わった瞬間に『大一番の申し子』という永続マイナススキルをもらう。絶対もらう。調子絶好調でもG1以外は全部出力大幅減タイプのヤツ〜…!

という感じで、コイツもコイツで大概脳を焼き払っている。
『見果てぬ夢』であった祖父から、夜明けをもたらした父の系譜を辿り、『夢を見ずにはいられない』自身へ。
朝を、光を連れてきた系のウッマ。
なおジト目な三白眼の模様。
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