趣味に走る。
…あんだけヤベェ奴しかいない一族ならやりそうだなって。
なお体温が一定以上にならない限り出てこない模様。
「おじいちゃん!」
「ん〜?」
「おじいちゃんのおせなか、きれいだね!」
「…そう?」
「うん!カッコイイ!!」
「そっかそっか」
バレたら娘から怒られるが暑くてたまらなかったので着物を着崩していた先。
自分によく懐いている孫が自分の背を指して言った言葉に、それとなくホワイトバックは気をよくした。
そう言ってもらえるなら痛すぎて狂うかと思ったあの日も報われるというものだ。
「おっきいがいこつ!」
「"がしゃどくろ"っていうんだヨ〜。おじいちゃんのお背中にいるのはね」
*
「…しぬかとおもった」
「ハハハ」
ズキズキと痛む背にいつも以上に顔をしかめながら「相変わらずキャンバスせっまいわ〜」と宣う相手にタオルを軽く投げつける。
「これで出来上がったのがド下手くそだったら…█すからな」
「あらへんあらへん。あんさんのジジイと母君彫ったん自分やで?」
「…」
「まぁ体温で浮き出る形にしとるさかい。痛いは痛いやろな」
「…それ、祖父さんとウチの母も?」
「?…うん、せやで?」
「……あの人ら、いつも浮き出てた気がするんだけど」
「「……」」
がしゃどくろと、夜叉。
祖父は暑がりだからよく脱いでいるし、母は後ろ姿を見た時に大概チラッと見えている。
「…………あーっとぉ……」
「おい待てまさかお前」
「ちゃっ、ちゃうねん!!自分はやってへん!!!知らん知らん知らん!!!!」
「じゃああのふたりは!?」
「知らんよ!自分この仕事して長いけどそんな話聞いたことないし見たこともない!!というか完成することすらあんま無いの!!好き好んで自分らに頼んできてたんアンタらの一族くらいやで!?!?」
誰もが見惚れるような"作品"が出来上がる一方、特殊なやり方兼完成するまでにとんでもない痛みが与えられるため廃れてしまった一門だとは聞いているが。
「たぶんウチの一族全員そうだったんじゃないですかねぇ…」
「エッ」
「あの、ウチの一族基本基礎体温が高いし…興奮しやすい
「エッ」
「祖父さんからも家にいたらよく見たって聞いたし…い゛っ゛!?おい待て掴むなご老体!痛い痛い痛い!!」
「これが掴まずにいられるかい!ウッソやろ!?そんならアンタの家言ったら伝説のあの人とかこの人の"作品"見放題やったってか!?写真は!?!?」
「知るかい!!さっさと離せやクソジジイ!痛いてさっきから言うとるやろがボケェ!!」
「えぇやんけ減るもんちゅーわけでもなし!!ちょっとだけ!ちょびっとだけでいいから見せてくれてもバチ当たらへんやろ!?」
「うるッせぇはよ帰らせろ!!!!」
その後、本当に家に突撃されたとかなんとか…?
では、どっとはらい。
ちな描かれた"絵"の例一覧…。
祖父→がしゃどくろ
母→夜叉
銀弾→鬼
銀運命→九尾の狐
戦うもの→鵺
銀王者→昇り龍
銀祈り→土蜘蛛
銀激情→龍