さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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これは特攻持ちですわ…。



まぁ、壊れてもいいものだし…ねぇ?(関係者談)

僕の母方の、俗にいう本家というところにはそれはそれは大きな蔵がある。

さすが永く続いてきた家だけはあるなと思いながらもよっぽどのことがなければ閉ざされたままのその場所は開けただけで思わず咳き込んでしまうほど埃っぽかった。

 

「すご…何年開けてないんだか」

 

たくさんの棚に、直置きにされた行李。

それ以外にも二階があったり…。

置かれているものも大きな姿見からインテリアになりそうな人形まで多種多様。

だがそのすべてに埃が被っているのはいただけないと感じた。

 

「今は僕がこの家を管理してるんだし…ちょっとぐらいは掃除してもいいよね」

 

元々この家の所有者であった祖父は既に行方知れずになって久しい。

数年に一度、どこからか手紙を送ってくるのをみれば元気にはしているようではあるが…。

 

「昔はこの蔵に近づくこと自体禁止されてたっけ」

 

へ〜、ここはこんなのが置かれてるんだ。

この人形とてもよくできてるな〜、なんて思いながら進んで。

ふと目についた壺に指先が触れたその瞬間。

 

───パンッ!

 

「ゑ?」

 

粉々に割れた。

壺が傾いて壁に当たったせいでもなく。

ただ、()()()()()()爆発するように割れてしまった。

なんで?どうして?と思う暇もなく…。

 

「あ、この人形の埃はらってあげ…」

 

───べギョッ!

 

「鏡拭こ…」

 

───パリーンっ!

 

「どうして…?」

 

触れようとすればするたびにすべてが壊れていく。

おかしい、明らかに何かが起こっているはずなのにそれがわからない。

僕はただ、目の前にあるものを片付けようとしただけなのに…。

 

「ううぅ…」

 

 

その日、かかってきた電話の第一声にホワイトバックは反射的に噴き出した。

 

「ごめんなさい〜!」

「エ゛フッ!…い、いや、別にいいヨあんなの。いつから受け継がれてきてるか分かんないやつだし…」

 

電話の主はホワイトバックの可愛い孫で。

成人した折に誰もいない本家の管理を任せていたのだが、それが…。

 

(…あれ、いわく付きばっかを収めた蔵だったハズなんだけどナ〜?アレ〜?)

 

ホワイトバックは首を傾げる。

自らもあの蔵には入ってはいけないと言いつけられて育ってきたからだ。

曰く『家の者に宛てての情念が滲んで溢れ出てる物品の置き場』だとかで。

見える人が見たら生霊やら何やらがマシマシと思われるような代物ばかりが収められている場所なのだとかなんとか。

……まぁそんな話はどうでも良くて。

 

「それでね、おじーちゃん。なんか変なことが起こって困っちゃったんだよ…」

「うんうん、わかったから。今度一緒に行こうネ」

「ん…」





僕:
シルバーバレット。
蔵の中にあるものに触れようとするだけで対象のものが爆散してしまうスキル持ち。
本人的には「なんで…どうして…?」とのことだが…?

蔵:
【白の一族】に向けて贈られた品物が突っ込まれに突っ込まれている蔵。
否応なしにぶち込まれている結果、情念の蠱毒のようなものと化しているが今回僕が入室したことによって2割ぐらい召された。
運命にすら打ち勝つ『銀の弾丸』に勝てるわけないだろ!
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