また会いましょう、と幽かに。
天から墜ちてくる星の欠片を墓標とするのなら、僕が墓標にするのは勝ち取った栄光そのものなのだろうか。
"いつか終わりがくる"。
その変わりようもない事実を理解してはいても、受け入れることはそう…簡単ではない。
破滅の時を怖がって抱き合って祈るも、どうせ"いつか"は至り来たる場所なのに。
手が伸ばされ、触れられている。
『こっちへはやくおいで』って、やさしく呼ぶ声が。
その声に導かれながら、『それではみなさまご機嫌よう!』と手を振る。
『天国で会えるといいね』と囁いた声ももはや遠い。
ずっとずっと、呼ばれていたのだ。
『おいでおいで』と、楽しくいようと。
煩わしかったり、悲しいことなぞ何もない場所で。
急がなくても、走らなくても辿り着ける場所に。
そうであるなら、"祈り"の届く場はどこだろう?
黙して祈れども、届く場所はどこなのか。
どこにも届かぬのなら、それは───。
「ご機嫌よう」
*
声すら届かぬほど遠く。
なれば手が届かないのも道理で。
その背に滲むのは汗か、それとも。
追っても追っても追っても、指先ひとつかけられない。
背が進むごとに、道はどこまでも続いているというのに。
先導する者がいないといけない、とでも言うように。
この手をすり抜けていく。
なお離されていく。
どれほど離れれば気が済むのか。
どれだけ離れてしまえば諦められるのか。
果てなど見えぬまま、ただひたすらに追い続ける。
極光が目を焼く。
それまで見えていたものが、色褪せてしまうほどに強く。
モノクロになって、極光の中でただその
…ああ、あれだ。
あの背中を追いかけていればいいんだ。
追いつこうとして必死になる必要なんてなくて。
ただ追いかければいいだけなんだ。
そんな簡単なことに気付くまで随分時間がかかってしまったけれど。
だから、どうか。
(とど、いて…)
*
そこにあるのは、ありもしない【偶像】だ!…と言っても、魅入られている本人にその気がないのならそれはどうしようもないことで。
でも、『どうしようもないこと』と諦めたくなくて、諦め切れなくて。
たしかに、あの【偶像】は常人である僕らの目すらも焼き焦がすモノだけど。
嫉妬や薄暗い気持ち、その他諸々。
その総ての起点があの【偶像】だと考えると思わずため息のひとつぐらい…出るというもので。
「毒にも薬にも、なりやしないくせに」
ボヤく声も意味はない。
だって、その言葉を聞くべき者は…。
手をヒラヒラ振って、待ってるの。
では、みなさま。
───よき███を。