さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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本人が無頓着過ぎるんすよ…(でもそれなりに様になるのがさぁ)。



可愛いものには貢がせろ!

我が妹ながらというか、我が一族の女性はだいたいこうなのだろうか?

年を経るごとに美しくも、また魅力的になっていく容姿に、「冷えるよ」と持ってきていた上着をかけてやりながら。

 

「兄さん、どっちがいいと思う?」

「どっちもいいと思うけど?あ、どうせなら両方買ってあげようか?」

「ダメだよ!この前だって…!」

 

ふたつ、服を見せられるがそもそも服に興味がないため「僕の妹可愛いなぁ」としか思えなくて。

それゆえ貯まりに貯まっているお金を可愛い妹に貢ごうとすれば止められて。

 

「どうして?」

「だって、おうちも家電も兄さんが全部用意してくれたじゃない!自分はその…趣のある場所に住んでる癖して!」

「ああ……」

 

いやでもさぁ。

卒業してまで実家暮らしってのは体裁悪くない?

んで、引退したからにはこんないいセキュリティの家じゃなくていいやと元々住んでいたマンションを引き払って引っ越したわけだし、それに僕は別に自分の趣味で住んでるだけだし……。

まあいいか。

 

「じゃあ今日はコレ買ってあげるね」

「もうっ!!」

 

ぷんすか怒っている妹の頭を撫でつつ、そういえば今度、親友と一緒に遠出する約束をしていたんだったと思い出す。

 

「なぁ、ちょっと休み取れたらさ」

 

確かそんなことを言っていた。

ならば僕も服を買わねばならんよなぁ、と考えるも僕にはセンスがない。

だから結局いつも通りの当たり障りないものになるんだろうけれど。

 

「他にどこか行きたいところは?」

「うん、あのねー……」

 

楽しげに話す妹を見ながら、やっぱり美人だなぁとしみじみ思うのだった。

 

 

着たい服を着ればいいんじゃねぇの?

 

そう言えば、親友は顔を明るくした。

まぁ元々が無意識下で自分の体格諸々含めて似合うものなんてない、と考えているようなウマだから余計だろう。

 

「お前はそのままでも十分だし」

「……そうかな」

「おう」

 

実際、こいつは顔立ち自体は整っていて。

ただ身長が随分と低いもんだから子どもみたく見えてしまうだけで。

それに無邪気な笑みがいっそう…。

 

「行こーぜ」

「ん。ね、どこ行くんだっけ?」

「お前が行きたい場所でいいよ」

 

ぶっきらぼうで。

それでいて気にせずにはいられなくて。

歩幅の違う友をチラチラと伺ってしまう自身に思わず嘆息する。

がしかし。

 

「楽しいね!」

「…おう」

 

お前がそう言うなら、それでいいかと。

「置いてかないで〜!」と掴まれた手をぎゅうと握りしめれば、少し、手汗で湿った気がした。

 

「……どっかで涼みてぇ」

「そうだね〜」





僕:
シルバーバレット。
自分にはさほどお金をかけないのに周りにはめちゃくちゃ金をかけるタイプ。もしくは貢ぎ癖◎?
また体格が体格なので年相応に似合う服が中々ないし、物持ちもいいので買ったりもあまりしない。
でもどっちかというとシンプルでゆるっとした服が好きだとか。
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