さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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実は仲良しだったりするサイエンティストと銀弾さん。



Q.小さな自分を見たとき、どういう顔をすればいいと思う?

「なにが一体どうでこうなってるの…?」

「よく来てくれたね!」

「どうも」

 

呼び出された実験室(という名の元空き教室)にて勧められるがままに椅子に腰掛けると机の上には…。

 

「なぁに、コレ?」

「キミの髪から培養させてもらった小さいキミさ!」

「なんだ、ホムンクルスでも完成させたか?」

 

動いてんぞ、コレと目線で指し示せば「不思議なこともあるものだねぇ!」と。

無敵か?

 

「で?どうするつもりなんだ?…なんか動いてる小さい僕を」

「ふむ……そうだ!いいことを思いついたよ!!」

 

そう言うやいなや、やさしく小さい僕の群れから一匹そっと掴みあげた。

そしてそのまま勢いよく外に出るとダッシュ。

 

「「えっ」」

 

いや走り去っていった当人はまだいい。

今帰ってきたこの教室の同居人たる彼女と置いていかれた僕はもう「えっ」しか言いようがない。

帰ってきた彼女からしてみればドアに手をかけた瞬間に何か見覚えのある影がドアから飛び出して行ったようなものだし。

 

「ちょっと待ってください!?何があったんです!?」

「あー……」

 

かくかくしかじか。

説明を終えると同時に彼女は頭を抱えてしまった。

まぁ気持ちはよくわかる。

 

「なんというか……ごめんなさい?」

「ええと……気にしないでください……。それよりもあの人が何を仕出かすつもりなのか……」

 

とか心配になったのも束の間。

 

「ミッションコンプリートさ!!」

 

ババーン!と当の本人が帰ってきた。

いわく『この前の爆発は不問になったよ!!』とのこと。

 

「やはり小さなキミは生徒会長殿に効果覿面だったね!一目見た瞬間からメロメロになって…」

「そ、そっかぁ…」

 

 

そして。

 

(一家に一台みたいなことになってる…)

 

あの日作られていた小さな僕は徐々に学園内に増加していった。

聞くに癒し効果だけでなく、大本である僕の出来ることもある程度はこなせるようで洗濯物を畳んでくれたりなどお役立ちっぷりを発揮しているらしい。

 

「へぇ、それは便利だね」

「そうなんだよ!」

 

そんなこんなで今日もまた彼女の教室でお茶会を開いていた。

ちなみにその席には例の小さな僕もいるわけだが。

 

「……ところでそれ、いつまでいさせるつもりだい?」

「えっ」

「えっ?」

「…█ヶ月先まで予約がパンパンなのだけれど」

「……お金とか、」

「いや誓って、断じてお金は取ってないとも!…しかし小さいキミが欲しいという顧客が揃いも揃って良いデータをくれそうで…その…」

「はァ、」

「それに…ちゃんと納品しないと私自身にも身の危険があるというか…」

 

……つまりあれか。

はじめはウハウハだったけど、後々…ってヤツか。

 

「…まぁ、頑張って?」

「ううっ…自分の才能が憎い…っ!」

(…あっ、この調子なら大丈夫そうだな、ウン)





小さい僕:
シルバーバレットの髪から作られた手のひらサイズ(ミニマム)な僕。
小さいけれど洗濯物を畳んだりなど日々の生活にお役立ち!な機能を搭載している。
作成者はもちろん…なのだが最近サイズ展開しろと顧客()から要望が来ているらしい。
…まぁもうちょっと大きくなったら料理もOKになるからねぇ。
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