さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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血筋からしてね…仕方ないね…(白目)



【銀色の激情】はたいへん!

「こんばんは、アウトレイジくん」

 

そう話しかけられたのに振り返れば、むかし何度か会ったことのある人がいた。

 

「ええと、たしか大おじ様の…」

「そうそう」

「…シオンさん、でしたっけ?」

「うん」

 

よかった、合ってた。

このシオンさんは大おじ様-【金色の暴君】の友人だ。

…にしても、いまも昔も穏やかで、やさしそうな雰囲気の人だと思う。

 

「どう? 新しい生活には慣れたかい?」

「はい、まぁ…何とか?」

「それは良かったよ」

「ありがとうございます」

「……ところでアウトレイジくん」

「なんですか?あ、"レイ"でいいっスよ」

「じゃあレイくん。…キミって今いくつだったかな?」

「え…?1×ですけ…あ、」

「だよねぇ?」

「あ、あは、ははは…」

 

今の時間は…バリバリに深夜。

アウトレイジほどの年齢が歩き回るにはちょっと遅い時間である。

 

「ふぅん……。なーるほどね~……」

「あの、そのぉ……すンませんッ!!」

「謝る必要はないけどね。でもやっぱり、気をつけないとダメじゃないかなぁ?」

「はいぃ……」

 

うわぁ……こりゃ説教コースかァ…?

 

「ま、いいか! 僕は優しいから許してあげる!」

「へ!?」

「そうだとも! というわけだから、」

 

ニコリと笑ったその人が、俺の横につく。

 

「どうせ、そこにあるコンビニに行くんでしょう?」

「え、あ…はい」

「なら一緒に行こう」

 

蒸し暑い空気が体を撫でる。

ポタポタと流れる汗が、まるで心の内を示すようで、どこかわずらわしい。

なにせ横にいるのが昔会ったことがあるとはいえ、歳も遠い大人なのだから。

 

「……」

 

沈黙が流れる。

 

「……」

 

居心地が悪いというわけではないのだが、なんだろう。

なんかこう、落ち着かない感じがあるのだ。

 

「奢ってあげる」

「ども…」

 

せいぜい100円ちょっとのアイスに口をつけ、思考する。

やさしいのはやさしい人。

それに間違いはないだろう。

しかし、

 

(放っておくと、随分なモン取り立てられそうだ)

 

チリ、と肌が粟立つような。

そんな、居心地の悪さに足早に帰ろうとするも「送っていくから」と引き止められてしまう。

 

「……」

 

結局そのまま家まで送られてしまった。

 

 

「おはよぉございまぁす、せんぱい…ふぁ」

「おう、メシ食うよな?」

「たべま…ん?」

「?」

「先輩」

「なんだ?」

「先輩から、知らない人の臭いがするんですけど」

「は?」

「だって先輩、使うにしてもこの柔軟剤使わないじゃないですか」

「お前は犬か?」

「わんわん」

「真似しないでいンだよ」

「ひどいです!! かわいい後輩に向かってなんてことを!!!」

「朝からうるさい」

「はい……」

「あと今日は泊まってくのか?」

「えぇっと……」

「泊まってくんだな。分かった、あとで食べ物買い出しに行くぞ」

「…はい、先輩」





【銀色の激情】:
シルバアウトレイジ。
寝付けなくて、アイス食べたくなったのでシレッと抜け出したら大おじの友人【舞って掴むは金の輝き】に出会ったすがた。
それとなく危機察知能力はあるにはあるが、大概感度がニブい。
でも人たらしだからな…。
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