…誰なんだ?あの人たち。
凱旋門賞を獲った僕は流れるようにアメリカの地を踏んでいた。
土地ごとにいろいろと違うんだなぁと思いながら、宛てがわれたアメリカのトレセン学園の敷地を使ってトレーニングをしていると、
「…誰だ?」
ココのトレセン学園の生徒らしいふたりの人に声をかけられた。
ちょうど休憩時間だったので寄っていく。
だが、あちら側の話すスピードがマシンガンのように速すぎて何を言っているのか分からない。
つっかえつっかえに返答を返しながら会話を続ける。
でも唯一聞き取れたことがあった。
『
そう問われた。
だから僕は、
『
とただ答えた。
それだけしか言えないから。
僕が勝つということを、僕自身がいちばん信じているのだからそうとしか言いようがない。
そんな僕を見たふたりは少し目を見開いてから耐えきれないという風に大声で笑って。
『
「……なんだったんだ、アレ」
ふたり揃って羨ましいぐらいの体格。
しかし体格よりも目につくのは燃えるような赤みを帯びた栗毛。
「名前はたしか、ええと…」
なんとかウォー…とセクなんちゃら…って言ってたような…?
*
どこであれ、トレセン学園というものは大レースがある日にはテレビでそのレースを観戦するのが日常の一部である。
『今日は凱旋門賞ですか』
『そーだな』
もちろん、それは生徒会長であるマンノウォーと次期生徒会長としてマンノウォーに扱き使われるセクレタリアトも同じで。
生徒会室でふたり、テレビを見ていた。
食堂や寮で見ていたら周りがうるさくて何も聞き取れないため、久しぶりに生徒会室というものに感謝するセクレタリアト。
(いつもは生徒会室を呪っている模様。何故ならマンノウォーにしこたま生徒会の仕事を押しつけられるからである。)
『ずいぶんとちいせぇのがいんな』
『そうですね…。ハ?』
『どうした?』
『いや、年齢が…』
『年齢ィ?』
その時、テレビには2番人気のウマ娘が映っていた。
彼女の体躯が非常に小柄であることを珍しく思うマンノウォーとは裏腹にセクレタリアトはその年齢に驚いた。
彼女の年齢は、
『ハ…?』
競技ウマ娘としては大抵が引退しているはずの歳で。
そんなウマ娘が去年芝2400mで訳の分からないレコードを出していること、それに引き続き今年は有名レースの悉くを蹂躙していることが紹介されている。
それまでならまだよかった。
『『……』』
ふたりして押し黙った。
テレビの中の小さな彼女が出した『
自分たちと同じように歴史を変える、
『おいおいおいおい…!』
『…6秒差、36、バ身』
熱く、熱く体が煮えたぎっていく。
極地点へと至った彼女は、この地を踏むという。
嗚呼、はやく、はやく会わせてくれ!
そうして、
『
その一瞬、気圧された。
自分が負けるはずがないと、
嗚呼、嗚呼、嗚呼!
『アイツ、ドリームトロフィーに来ると思うか?』
『来るんじゃ…。いや、来ますよ』
『そうだな』
ふたりとも考えることは同じだった。
来ないというなら、
それこそが、
僕:
異国の地で、知らない間にヤベェ人らに目をつけられたすがた(BCクラシックを2:00.0で走破、2着バを3秒近く突き放し快勝)。
『あれ誰だったんだろう?』と当時は思っていたが後々…?
たぶんコイツだけじゃなくサンデースクラッパも目をつけられることになる模様。
とりあえず祖国に帰ったら激重勢()に『誰もオトしてないよね?』と激詰めされる未来が待っている。
…オトすって、何を?
Big Red's:
自分よりずっとずっと小さな芦毛に
完全に獲物認定した。
芝が主戦場とのことだがBCクラシックの結果を見るにダートでもいけるな?
なら今度はダートを主戦場にしたらどうだ?芝はたくさん走ったろう?の気持ちで勧誘()してくる。
その結果、日本勢とバチバチする。
サンデースクラッパがいるんだからそっちに目ェ
つけときゃいいのに… by.日本勢
ヤダ♡ by.Big Red's含む米国勢