のほほんが過ぎる…。
気付くと子どもたちに閉じ込められていたことに、今日も今日とてシルバーバレットは笑っていた。
何故なら今のような状況はよくあることだから。
部屋から出ようとするたびに子どもの内の誰かが監視についたり、あるいは道を上手い具合に塞がれたりと妨害されるのである。
「もう……」
困ったように眉を八の字にして微笑みながら、それでもシルバーバレットはその妨害を退けようとはしなかった。
それはあの子たちがすることなのだから何か理由があるんだろうという信頼感もあるし、何よりその妨害の仕方やタイミングが絶妙で、つい楽しくなって出し抜いてしまいたくなるのだ。
(それに……)
ふっと、シルバーバレットは思い出す。
『昔、こんな風に家全体を使ってかくれんぼしたな〜』と。
あの頃はみんな小さかったから隠れる場所も分かりやすくて、見つかった子が悔しがって泣いてたりしたよね、と。
そう思うと、なんだか懐かしい気持ちになる。
そして同時に、
(今日は僕が隠れる側しよ〜っと!)
*
「父様は!?」
「とりあえずカメラには映ってない」
見張り役を撒いて忽然と消えてしまった父に家は大騒ぎ。
父を独り占めしたいがために開催された久方振りのこの"行事"だが、しかし今はそんなことを言ってる場合ではない。
このままでは父が外へ行ってしまうかもしれないからだ。
だからこうして手分けして探しているのだが……。
「どこ行ったんだよ〜…」
「まさか窓からとか?」
「いや、それだと流石に見付かるだろ」
「でも窓を開けようとした痕跡はある」
「マジ?」
「でも最終的には諦めたらしい。外に足跡はなかった」
「じゃあやっぱりどこかに隠れてるのか〜」
「どこに隠れたんだ?」
「さぁ?全く検討つかないね」
うーむと考え込む一同だったが、その時ある者が口を開いた。
「……天井裏じゃないですかねぇ」
「えっ?」
思わず声を上げるとガタッと天井から音が鳴る。
慌てて見上げるとそこには父の姿が。
「バレた?」
「物音がしてたので〜」
「そっか〜」
「待って、飛び降りないでください!!」
「キャッチ〜」
「ウワーッ!?」
見事キャッチしたものの、あまりの出来事に心臓バクバクである。
一方父は楽しげにケラケラ笑うばかりで。
「ごめんね。ちょっとかくれんぼしてみたくて」
「ビックリしましたよ!」
「まあまあ怒らないで。…おなか空いた」
「もう…」
体格が大きめの子どもに肩車をしてもらい、キャッキャとはしゃぐお茶目な父を後目に子どもたちはホッと息をつく。
「よかった……」
「心配させないで欲しいですよ」
「本当にね」
「次からはちゃんと言ってからやりましょうね」
「うん!」
僕:
シルバーバレット。
何が起ころうが特段気にしないタイプ。
だって何だかんだでどうにかなるし。
だが振り回すには振り回すので付き合うと疲労感がパないとか。
子どもたち:
お父さんは僕/私/俺たちの!の気持ちが大きくなると父を独り占めならぬ子ども占めする。
けれど『子どもと一緒で嬉しいな!』になったお父さん:僕がかくれんぼなどを秘密裏に起こしては家中引っ掻き回して探すことになるので…。大変。でも、…楽しいからOKです!