さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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可愛いから甘やかしちゃうんですよね。



良き人ではあるけれど…。

「先輩って、よくモテてらっしゃいますけどお好きなタイプとかってあるんですか?」

「はァ?」

 

僕-【飛行機雲】の敬愛している先輩こと、シルバアウトレイジはよくモテる。

『一匹狼の皮を被った優等生』とはよく言ったもので、言動こそ粗野なものの成績は文武ともにピカイチ。

素行やそれとなく手を抜く癖から首席になれないだけで、その実力は学内で群を抜いていると言っていいだろう(本人は『ンなことねェ』と謙遜するだろうが)。

そんな先輩だからこそ、こうして後輩である僕と快く話してくれているわけだけれど……。

 

「いやあ、ちょっと気になって」

「別にねえよ、そういうの」

「えー?でもほら、この前も手紙もらってたじゃないですかー」

「あ゛?…あぁ、手紙つってもファンレターだよ。お前だって貰ってるだろ?」

「先輩のニブチン〜!」

「誰がズブいってェ!?」

「言ってませんよそんなこと!」

 

たくさんの人に注目されて、慕われている先輩。

先輩と話したい・関わりたいって思っている人がたくさんいる中で僕が一番先輩に可愛がられている…らしい。

それはそれで嬉しいんだけど、やっぱりこうやってふたりきりになれる時間は貴重だからついついこんな質問をしてしまうのだ。

 

「だって俺、あんまし体格よくないんだぜ?牛乳飲んだりとか筋トレとか頑張ったけどこの始末だし」

「へぇー」

 

聞くに先輩の顔立ちが童顔なのは遺伝らしく、また小柄なのも遺伝らしい。

というか体格よくないっていってもメチャクチャ引き締まってますよね?

「思った以上にバキバキでビックリした…」って話、よく聞くんですけど?

…まあいいか。

 

「先輩、世話好きですから何もできない人とか好きそうですね」

「語弊を招くわ!」

「無自覚にダメ人間量産しそう」

「それも語弊招くわ!というかなんでお前の中で俺はそんなキャラなんだよ!」

「えっ、違うんですか?」

「違わないけどさあ!!」

 

なんとも愉快な人だと思う。

こういうところがあるから僕は先輩が好きなのだ。

 

 

無自覚にダメ人間量産しそう…。

そう言われて思ったのが『今まさにそうじゃね?』と。

たしかに俺は後輩-【飛行機雲】を可愛がっている。

がしかし、よくよく考えてみると手作りの菓子をやったり何気なしに去年のテスト問題〜とか横流ししてたりしている時点でもう手遅れなのではなかろうか。

 

(あと、なんかコイツ見てると放っとけないっていうか構いたくなる…!)

「先輩〜?」

「何でもねぇ」

「そうですか?」

「おう」





【銀の激情】:
シルバアウトレイジ。
ちょっと粗野だけど面倒見がいい。
また案外モテているというか執着されているというか…?
それはそれとして後輩である【飛行機雲】を甘やかすのがやめられない。
だってめっちゃ懐いてくれるし…(目逸らし)。
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