窒息するかと思った…(白目)。
昔は仲の良い兄妹であったがある程度成長した今となっては昔のように触れ合うことを躊躇してしまう。
「兄さん!」
「おっと、」
バックステップでテンテンっと後ろに退けば、抱き締めようとした腕が空を切ったことに不満げな僕の可愛い妹-シルバフォーチュンがむぅ、と頬を膨らませる。
「ダメだよフォーちゃん」
「私は良いの!」
「いや、世間一般から見たらダメだろ」
シルバフォーチュンこと、フォーちゃんは幼い頃から僕のことが大好きだ。
赤ちゃんだった時から学校に行こうとする僕を泣いて引っ付いて引き止めようとするのはよくあることで、今でも隙あらば僕を抱き締めようとしてくる。が、
「インモラルだよ絵面がぁ!」
実の兄妹と言えどもう思春期だし!
それに豆粒ドチビな僕と違ってスーちゃんはリリィ譲りに色々と育ってるし!
「隙あり!」
「むぎゅ、」
とか考えていると顔に押し付けられるぱふぱふ()。
「スーちゃん、お兄ちゃん一応思春期だよ?」
「そうね!私と同じね!」
兄妹だから良いの!と僕の顔に押し付ける力を更に強めてくる。
あ、これやばい。そろそろ窒息しそう。
「フォーチュン。そろそろバレットが死にそうだから離してあげなさい」
「……仕方ないなぁ」
そんなやり取りをしていると部屋に
「お兄ちゃんは私が守るからね!」
「うん…(ゼーハーゼーハー)」
*
シルバフォーチュンはブラコンである。
まぁ、その兄であるシルバーバレットもシスコンであるからお似合いの兄妹とも言えるのだが、とりあえずシルバフォーチュンはブラコンである。
「兄さん!」
「わぁお」
また実の兄妹ではあれど二人には確固とした身長差があり。
傍から見れば姉弟に見える二人なので軽々と抱き上げられる矮躯(兄)。
「普通に座ってみるよりコッチの方が見やすいでしょう?」
「…」
「兄 さ ん ?」
「…はい」
妹の膝の上にまるでぬいぐるみのように乗せられたシルバーバレットはどうにかこうにかして膝の上から逃げようと試みるが、妹の威圧に一瞬で屈服した。
まぁ、膝の上に乗せている時点で兄としての威厳もクソもないのだが……。
(うぅ、)
腹にシートベルトのごとく巻き付けられた腕が締め上げてくる。
それでも胃の内容物が出ない程度には手加減されているのが何とも言えない(だが逆説的に考えると…)。
だが一番の問題は、
「兄さん」
「ヒャイッ!?」
「そんなに顔を前に突き出したら痛いんじゃない?」
「ゃ、いや、フォーちゃん待って!」
「ん?」
「ぁ、ちょ、ゃめっ」
「ふふふ、兄さんったら可愛いわ」
(あばばばばっ)
誰かタチケテ…と周りに助けを求めるも、その全てがソッと顔を逸らす辺り、この兄妹のこのような行動はよくあること兼周知の事実である。
「兄さん」
「ひゃい……」
「私ね、兄さんのこと大好きよ?」
「……うん」
知ってるよ、とシルバーバレットが言うと、シルバフォーチュンは嬉しそうに笑う。
「…ま、いっか」
銀色兄妹:
シルバーバレット&シルバフォーチュン。
シスコン&ブラコン。
またの名をぬいぐるみのように抱き締められる兄&抱き締める妹。
母譲りの高身長グラマラス体型に育った妹を抑えようとするもいつも「あ゛ぁ゛〜!」してるお兄ちゃん。
なおフォーチュン以外にも妹がいるがその全てが高身長グラマラスに育っているし、その子らみんな小さくてカッコイイ銀弾お兄ちゃん好き好きってしてるので…(目逸らし)。