さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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外堀埋めまくった果て。



密かに勝ち誇る

グローリーゴアのサンデースクラッパに対する執着具合は1年ほど経つと、もはや当然のように周知の事実となっていた。

誰もが『宿敵(ライバル)』と呼ぶ仲で、時には互いのファンが喧嘩したりもするけれど、基本的にはお互いを認め合っているし、当の本人たちには周りのどうこうなど興味がなく、『そうゆうの気にするよりトレーニングした方が有意義』とのスタンスであった。

だから毎日熱心にひとり、もしくはふたり共の更新を待ち一喜一憂するファンたちにとってはその投稿も待ち望んだものであり。

だがしかし、サンデースクラッパの発言でその認識は一変した。

 

『グローリーに口説き落とされちゃいました。えへへ…』

『というわけで、引退後はグローリーのところに面倒になることになりそうです』

 

そのメッセージと共に照れた笑顔でピースするサンデースクラッパの画像が添付された投稿。

その投稿に、サンデースクラッパのファンたちはもちろんのこと、グローリーゴアのファンたちも『!?』と反応し。

双方のファンでなくとも、グローリーゴアがサンデースクラッパにご執心なのは遠に常識となるまでに周知の事実となっていたから。

故に何だかんだアプローチをかけても袖にされ続けてきたグローリーゴアが今回見事に、と。

『サンデースクラッパもとうとう年貢の納め時か』と。

()()サンデースクラッパがグローリーゴアに口説き落とされたってマ?』と。

そう、誰もが思ったし、事実としてそうなったわけである。

しかしそれはあくまで観客側(第三者)の認識であり。

 

「……は?」

「ちょ……え? あ……」

「ま……待って」

「嘘でしょ……?」

 

そんな外野とは対照的にふたりと同じ世界に在するウマたちは日本・米国問わずに言葉を失う。

サンデースクラッパはこれまでグローリーゴアを、『宿敵(ライバル)』と公言し、そう振る舞ってきたから。

そんなふたりだからこそ、ウマもファンたちも当然のようにその関係を『宿敵(ライバル)』として認識していたのである。

それがまさかの急転直下で『グローリーゴアのところ』=…などと告げられては驚くなという方が無理な話。

『サンデースクラッパってグローリーゴアのこと嫌い…ではないにしろ、"そこまで"じゃなかったはずじゃ?』と。

そう、誰もが思ったし、事実として混乱し(そうなっ)ている。

だがしかし、そんな外野の反応など知る由もない当の本人たちはというと。

 

「ねぇ……僕なにかマズいこと言った?」

「いや? 別に何も」

 

そんな周りの反応に困惑するサンデースクラッパを他所に、グローリーは澄ました顔で平然としている。

いやむしろしてやったりといった感じに「ふふん」と。

 

「え、でもみんなの反応……」

「大丈夫。一週間も経てば静かになるさ」

 

そうは言いつつもグローリーの口角は上がりっぱなしで。

そんな親友の様子を見てサンデースクラッパは『あ、これなんかやらかしたな』と察するけれど、何がマズかったのかまではわからずに困惑するばかりである。

 

「……幸せだね、スー」

「そう、だね…?」





ふたり:
サンデースクラッパ&グローリーゴア。
爆弾発言っすね。
まぁ元よりアッピルはしてましたけど、大概は無自覚スクラッパにグローリーの一人相撲だと思われてたところにコレ。
やったぜ!とばかりに全世界にドン!するふたりなのでした(なお超満足気なグローリーゴアと悲喜こもごもな悲鳴の周囲の執着勢さんたち)。
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