さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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でも、たしかに。



ひっそりと

往々に。

同年代が多く集まり、またいちおうトゥインクルシリーズという公に出る場はあるとはいえ、生徒の大多数が寮生活という閉鎖環境には…意外と派閥というものがあったりする。

まぁあれだけの生徒数なのだ。

中には人の上に立つようなカリスマ性を持っているヤツもいるだろうし、そのカリスマ性に魅せられて付き従う者たちもいるだろう。

それに個人を信奉する以外にもチームに入っているがゆえの…というのもある。

さらにはそのどちらにも属さない、我関せずな一匹狼的な派閥もあるだろう。

 

「大変そだね」

「ははは」

「それシルバーが言うか?」

 

友人間の中では一番派閥?らしきものがある生徒会長-シンボリルドルフを眺めながらそう呟くと隣にいたミスターやカツラギに、どことなく「マジかコイツ」とでもいうような顔をされる。

 

「そう? まぁ確かに僕、チームを纒める側だけど……。でもあの子たち大概我が道を行くタイプだし、そもそも僕の言うこと、必要なこと以外は聞かないぜ?」

「…そういえばそうだったな」

「うん。だから別にルドルフみたいにこう…一挙手一投足に『すごい』って眼差し向けられるのはないかな」

「なるほどなぁ……」

 

ちなみにだが、ミスターとカツラギはチーム所属ではなく、トレーナーさんと一対一の契約を結んでいるウマなのであんまりそういうのはない…らしい(本人の談)。

 

 

どこか他人と違うものを持つ人間というのは何がどうあれ注目されやすい。

そしてその"違うもの"が、所属する場において多くの人が最も重要なもの…と思う()()であるとしたら…どうだろう?

 

「わ〜、すっご〜い」

「…その言い方、アホっぽいぞ」

「ひどいなぁ、エースは」

「あたしよりもあいつの方がひどいだろ」

「…違いない」

 

ぼうっと、ふたりして柵に凭れながら見やるのは今日も今日とて飽きもせず走り込んでいる友人-シルバーバレットの姿。

当の本人は派閥など持っていないと言うが、いまこの現状はまた新たにシンパを作っている状況に違いなかった。

 

「アレ、新入生?」

「あぁ。中一と…外部から入ってきた高一っぽさそうだな」

「ふぅん……」

「……なんだよ?」

「いや? ただ、エースは目敏いなぁって思って」

「シービーが無頓着すぎるだけだろ」

「あはは」

 

走る姿は、未だ変わりない。

同じことを繰り返す。

 

「だって、アタシたちに話しかけられる人なんてそういないじゃない」

「…そう油断してるとかっさらわれるぞ」

()()ならないのがシルバーだよ」

「……。そういやそう、か」

「そうだよ」





僕:
シルバーバレット。
脳焼き。
でも当の本人は無自覚。
隠れファンクラブ…ファンクラブかな?みたいなグレーゾーン的何かがありそう。
とりあえず表向きではない好かれ方をしているのは確かだろうなぁ…。
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