さよならはまだ言えない   作:芦毛スキー

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キミと、僕の可愛いキミ。



おはよう、My Baby

ミスタードリームヒーローは孫の中でも祖父-サンデースクラッパによく可愛がられた。

それは一番と自他ともに認めるほどに。

 

「おはよう、My Baby」

「おはよう…ございます、おじいちゃん」

 

ふわ、と笑うその人は、朝の挨拶と共にいつもミスタードリームヒーローのおでこにキスをする。

いや、他の子供たちだって昔は同じようにされていたのだ。

だが、ある程度の年齢になっても幼き日と同じようにされるのは…。

だから、ミスタードリームヒーローは祖父-サンデースクラッパが朝起きてくる前に身支度を整えておこうとするのだけど。

 

「お、おじいちゃん…」

「おはよう、My Sweetie」

 

ちゅっと額にキスをしてから、祖父はミスタードリームヒーローの髪を優しく梳くように撫でる。

その手が心地よくて、もっと撫でてほしくて。

ミスタードリームヒーローは今日もその挨拶から逃げられないままでいる。

 

 

「えっ…、させてくれるなら今でもするけど」

 

サンデースクラッパというウマは子煩悩であり、孫煩悩であった。

それはまさに紛うことなきほどに。

 

「ダメ……」

「えー」

 

しかし、親友のグローリーゴアの返答に、サンデースクラッパは不服そうな声を漏らす。

グローリーゴアはサンデースクラッパの親友であると共に彼が溺愛する孫たちの父である。

 

「なんで?」

「…」

 

 

幼き日はサンデースクラッパの『挨拶』を受けていた子らがその『挨拶』から引退したのは年月を経たが故の気恥しさも理由ではあったが一番の理由は…。

 

「……、」

 

彼らが父-グローリーゴアのあっつい視線()に耐えられなくなったからで。

確かに父と祖父は相思相愛である。

それはサンデースクラッパも認める。

だが、その眼差しは子どもたちにとってはちょっとばかり刺激が強く…。

なので、

 

「おはよう、僕の可愛い子」

 

あの父の、血涙を流さんばかりの眼差しを受けてもシレッとしてるミスタードリームヒーローに思わず『すげぇなぁ…』と。

いや、羨ましい気持ちだって確かにあるのだが、それ以上にあの父の眼差しが怖すぎるから。

「おはよう、おじいちゃん」

 

でも、それでもミスタードリームヒーローはサンデースクラッパに毎朝の挨拶を欠かさない。

 

 

「あぁ、ミスタードリームヒーロー?」

「あの子ね…若い頃のグローリーによく似てて!」

「だからいつも以上に甘やかしちゃうのかも…」

「それにあの子、他の子たちより素直だからさ」

「甘やかさせてくれるのなら僕もめいっぱい甘やかすのに、なぁ…」

 





【戦う者】:
サンデースクラッパ。
子煩悩であり孫煩悩。
その中でも親友に激似なミスタードリームヒーローを可愛がっている。
でもその様子を当の親友からどう見られているかは…?
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